様相が異なるフランス側、コトゥレの町とビニュマール山麓
年月日 2010年7月22〜23日
天気 23 曇り、一時晴れ間
タイム Tolra(18:55)=Escarrilla(19:40/19:50)=Camping Valentin(20:50//7:45) =Col d'Aunisqu(8:16)=Cauterets(9:30/10:40)=Camping La Peguere(10:50/11:10) =Pont de Espagne(11:35/12:00)(1500m)ーゴンドラ頂上駅(12:30)…Lac de Gaube(12:48/13:00)(1725m) …Refuge des Oulettes(14:50/15:46)(2151m)…Pont de Espana(17:45/17:58)=Cauterets(18:18)

トレッキング途中でVignemale(ビニュマール山)(3298m)の北壁が一瞬雲間に覗いた
 Ordesa(オルデサ)渓谷の1日トレッキングから戻ったのはだいぶ遅くなってしまった。明日からピレネー山脈のフランス側を巡ることにする。移動距離が長いのでなるべく先へ進んでおこうと出発。点在する岩山の景観を眺めつつ、Escarrillaという町にキャンプ場があったので立ち寄る。ゲートがあって0時から翌朝8時まで睡眠時間帯で閉まると書いてあるので、もう少し先へ進んでおくことにした。標高を上げると草原地帯が広がり広大なスキー場エリアになる。フランス国境の検問所には誰も居らずそのまま通過。フランスに入ると急に道が狭くなるとともに雲が湧いてきて霧の中に入ってしまい低速運転で進む。スペイン側の開けた感じから一変して、山奥の渓流沿いで人家もあまり無い辺ぴなところに来てしまい心細くなる。les Eaux-Chaudesという小さな街に一軒家のホテルがあったが、店もなくさびれた感じなのでさらに先へ進む。Laruns付近で右折して峠越えの道に入る。ここに案内板があり、この先はホテル・キャンプ場があるようなので一安心。すぐにCamping Valentinというそこそこのキャンプ場があり、入ってみるとまだ受付可能でビール・ワインなども売っているので、自炊でここに泊まることに。料金は10Euroでスペインより安い。バンガローに泊まる人がほとんどで、テントサイトはかなりスペースが空いていた。そろそろ暗くなる時間まで頑張ったのでだいぶ距離を稼ぐことができた。すぐ下に町の灯りが広がっているのが見え、ピレネーの山間部から平野部へ抜け出していく辺りに来ていたのだろう。
 翌朝再び登りの峠越え道を行く。途中Gouretteという大きなスキーリゾートを通るがこの季節は閑散としている。最高点のCol d'Aubisque(1709m)は霧のため残念ながら展望無し、放牧牛の鐘の音があちこちに響くのみ。道が狭い上に自転車が多い。フランス側にはピレネーの峠越えルート河沢山あってツール・ド・フランスのコースに含まれるので、トレーニングに励む人がとても多いのだ。ドライバーは自転車を邪魔しないように対向車が来ない時しか追い越ししないので、よく自転車の後方に渋滞の列ができる。また途中に点在する市街地では道が入り組んでいてわかりにくい。2時間近くかかって目的地のCauterets(コトゥレ)に到着、かなり大きな街で市街地の道は一方通行で複雑怪奇。点在する駐車場はどこも満車でうろうろ迷いながら駅の下方の市街地からはずれた場所にやっとスペースを見つけた。上空にはスキーゴンドラが夏も動き、街にはレストランや土産物屋が林立、スペイン側よりもいっそう華やいだリゾート気分が味わえる。Informationで地図など情報を仕入れ、中心部から少し下った街はずれに多数存在するキャンプ場の1つに場所を確保する。7.3Euroと安い。一方でフランスに入って気づいたのは表示されているガソリン代がぐっと高いみたいだ。人気のリゾートの近くながらテントスペースは広くてどこでも自由に張っていいと言われる。
Ouettes Gaube小屋、周辺の山々は雲に覆われていた
 何かと遅くなってしまい天気も山は雲がかかりぱっとしないが、予定していたPont de Espagne(スペイン橋)からVignemale(ビニュマール山)方面を歩くことにする。ヘアピンの道はマイカー規制が無くバスや自転車のためここもノロノロ運転。終点では時間制で駐車料金をしっかり取られる。話の種ということでチケットを買ってゴンドラとリフトに乗る。1本目のゴンドラは超短いので利用価値がほとんど無いが、2本目のリフトは、Lac de Gaube(ゴーブ湖)と同じくらいまで標高を稼いでくれる。平坦な道をだらだら歩いて観光客で賑わう湖へ。代表コースのRefuge des Oulettes(ウレット小屋)へ向かうコースも歩く人が多い。ヤナギランやナデシコなどの花が見られるが、スペイン側のほうが種類も数も圧倒的に多かったと思う。一瞬だけ前方Vignemale(ビニュマール山)の雲の切れ目から北壁の一部が覗いた。思いのほか高いところに見えたので驚く。傾斜の大きいところで滝状になった沢沿いに登っていくと、湿原の平坦地にあるRefuge des Oulettes Gaube(ウレット小屋)(2151m)に到着。もう少し先まで足を延ばしたいと思っていたが、遅くなったし天候も悪いのでここまでとする。写真で見るとウレット氷河の奥に仰ぎ見る北壁は素晴らしい迫力である。1時間近く粘ったものの山々はガスに覆われたままでほとんど何も見えず残念。
 帰りはPont de Espagne(スペイン橋)の駐車場まで歩いて下る。何故かこのエリアのコースタイムはやたらきつくて、かなり急いで歩いたつもりでも、往復とも時間オーバーだった。例によってキャンプ場に戻りシャワーでさっぱりしてから、街へ繰り出す。教会を筆頭に古い建物が並ぶ旧市街を散策、全体的に傾斜地に作られた街なので歩くには少々疲れるが趣が感じられる。街なかのホテルは閉まってる所も多く閑散としている。スキーシーズンがメインなのと不況の影響もあるかもしれない。町の真ん中を流れる川を渡ると対岸は遊園地など近代的な街並みで、カジノの隣にある入りやすい大き目のレストランに入る。スペシャルコースメニューを頼むと、スパークリングワインやフォアグラの前菜と好みの肉と魚料理など量が豊富で腹いっぱい、ビールも入れて37Euroとお手ごろ。食事は断然フランスの方に軍配が上がる。ここでも街からキャンプ場までわずかな距離は飲酒運転となってしまった。

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