1 出発〜インスタンブール観光
年月日 2011年8月5〜6日
天気 晴れ
タイム 成田空港(11:10)→BA006→London Heathrow(15:35/17:10)→BA680→Ataturk Havaalani[Istanbul Airport](23:30/0:30)=Ersu Hotel(1:00//8:35)…Sultanahmet…Ayasofya Museam[Mosque](9:00/9:40)…Topkap Sarayi(10:00/12:30)…Sirkeci Onbasilar Kebap[Restaurant](12:50/13:40)…Galata Koprusu[Bridge]…Yeni Cami[Mosque]…Misir Carsisi[Egiptian Bazar]…Kapari Carsi[Grand Bazar]…Suleymaniye Camii[Mosque]…Eminonu[Ferry Terminal]〜Kadkoi[Asian Side]…Bahce Sok[Restaurant](18:30/19:30)…Kadkoi(19:50)〜Eminonu…Ersu Hotel(20:30)

ガラタ橋の名物サバサンド、ガラタ塔も見える
 昨年のピレネーに続いて今年も格安チケットの値段が安いという理由で、不便な点が多かったもののまたロンドン経由の英国航空便を利用することになった。今回はヒースロー空港でも同じターミナル5の乗り換えだったので、昨年よりはゆとりを持って乗り継ぎができた。ロンドンからさらに4時間かかって深夜イスタンブールに到着。出国審査場では何やらもめごとで捕まった人がいて、一時審査官が皆出払ってしまったのであまりスムーズには通れなかった。12時過ぎまでは動いているという地下鉄にも間に合わず、さきほどの騒動を見てしまったので空港で夜を明かす気にもなれない。初めての地に1人で深夜というのは緊張する。Hotel Shuttleと書かれたカウンターが開いていたのでエルスホテルまで行きたいと聞いてみる。深夜料金で25ユーロというのでちょっと高い気はするがクレジット払いで乗ることにした。3人組の客と相乗りであった。高速道路に入ると途中ライトアップされたヴァレンス水道橋をくぐる。
 30分で到着ホテルの前ではない所で止まったので、トラムのギュルハネ(Gulhane)駅の近くのはずだが様子が違い、この時間に違うホテルに降ろされたら大変で何度も念を押した。運転手が指差した方向へ路地をまっすぐ行くと、両側にはテラス席の飲食店が並びまだ開いている店も目立つ。突き当りの建物を良く見るとErsu Hotelの文字を発見、ネットサイトで見つけたエコノミーホテルは案の定場所がわかりにくかったが無事到着。同行者のKさんは夕方ひと足先に到着しているはず。フロントで先に日本人が到着しているかと聞いても最初は意味が通じず、名前や予約確認書を見せてやっとわかった。値段はシングルルームでもほとんど変わらないのでツインルームを予約していた。部屋に案内してもらい、寝ていたらごめんと部屋に入るとKさんもまだ寝付けなかった様子で合流成功。どうせ数日間は時差の影響でよく寝れないだろう、到着祝いに近くのバーレストランに行って生ビールで乾杯。海外で中心部の安いホテルでは良く経験した夜の騒音に悩まされることも全く無かった。狭いけれどシャワーは綺麗、トイレは手動蛇口式のウオシュレット付きだ(トルコではどこのホテルでもこの設備が備わっていた)。
 ホテルの朝食はバイキング形式で何といってもトルコのパンがもちもちで美味しいのが嬉しい。ツインルームだと値段も1人1泊当り25Euroと手頃。この付近は昨日来たのと反対側にトラムのギュルハネ駅がすぐ近くにあって、小さなホテルや商店が立ち並び観光には便利な所だ。今日は旧市街を歩いて一通り見て回ろうと、トラムの走る目抜き通りをスルタンアフメット(Sultanahmet)へ向けて歩きだす。坂を登っていった台地状のエリアに、イスタンブールを象徴する2つの巨大なモスクが聳ている。周辺は公園になっていて2つのモスクの間に建つと異国に来ているという感慨が湧いてくる。9時のオープンに合わせて観光客が集まってきた。ブルーモスクは昨日Kさんが先に見たので、入館料を払って入るアヤソフィア博物館(Ayasofya Museam)とトプカプ宮殿(Topkap Sarayi)をじっくり見る。クレジットカードが使えないというので両替したトルコリラが減っていく。西暦300年代の東ローマ帝国時代に最初に建造されたといい、歴史に揉まれながらも、これだけ頑強な建造物として残っていることが凄い。2階の回廊に上がったりして内部をぐるりと見て回る。モスクに改装された時代を経て、天井やステンドグラス、壁のしっくいの後ろなどに美しいキリスト教会モザイク壁画が残っている。博物館といっても展示物はあまり見るものが無いのだが、広い空間で刻まれてきた歴史を想像することで十分ということだ。
 トプカプ宮殿のほうは、オスマン帝国時代の栄華を物語る建物や庭園。一部は宝物館になっていて、目をみはる巨大なエメラルドやダイヤモンドの装飾品など、ここは目玉らしくて観光客の行列ができている。展示品はほんの一部で、まだまだ無数の至宝が集められているのだとか。宮殿敷地の先端は眺望の良いバルコニーで、ボスポラス海峡(Istanbul Bogazi)と行き交う船やボスポラス大橋など、この街の顔というべき風景を堪能する。王子の間など奥の院的なハレムにも入ってみる。あまり混雑してなかったが、ガイドブックに華麗な写真が載っている皇帝の間とアフメット三世の食堂が非公開となったようで見れなかった。朝は涼しい感じだったのが、暑さが増してくるなか広い敷地を全部回ったのでだいぶ観光疲れしてきた。
ボスポラス海峡を渡るフェリーから夕日を見る
 スルタンアフメット周辺より安いというスィルケジ(Sirkeci)駅方面へ歩いていき、日本でもおなじみ、店頭でおじさんがケバブをCutしている店に入った。定番の1つアダナを注文、結構辛かった。スィルケジ駅はかつてのオリエント急行終着駅、ローカル列車が中心でちょっと寂しい感じた。一角に駅の歴史に関する展示物があった。トイレに入ると1TL(トルコリラ)50円弱を払わないといけない。由緒ある駅だからまあいいか…しかし後ほどどこも番人がいてトイレ代1TLが相場だとわかり、他の物価と比べると異様に高く感じる。駅の先は金角湾の海に面したフェリーターミナルからガラタ橋(Galata Koprusu)へ続き、茹でたとうもろこしや名物の伸びるアイスなどの屋台がある。Kさんは昨日フェリーで行ったアジア側のレストランが良いというので、夕方にまた来ることにする。ガラタ橋の下はシーフードレストランのオンパレードで、どの店も名物サバサンドが安いよと声をかけてくる。近年イスタンブールの代表的景観となった、波に揺られる金色の船上でサバサンドを売る店は、橋下をくぐった先の広場にあった。まだ昼食後間もないので、再度お腹が空いた時に来ることにする。
 ここ観光中心地にもイェニ・ジャーミィ(Yeni Cami)というモスクがあり、現役のイスラム寺院として人々が参拝している。観光客も靴を脱いで無料で中に入ることができる。正式のお参りする人の後段に、観光客も座って気持ちを落ち着かせられるスペースがあり、良い休憩場所でもある。隣がエジプシャンバザールで香辛料や生鮮物の市場、地元の人と観光客が入り混じって大変な混雑だ。商店の並ぶ雑踏を道なりに上がっていくと、自然と建物の中に入ってグランドバザールに来た。迷路のようなここは装飾品や絨毯など高級品ばかり、土産物になりそうなものはあるかな、と雰囲気をつかんで見て回るだけ、最終日にまた来れるだろう。反対側に出るとトラムのベヤズット・カパルチャルシュ(Beyazit Capali Carsi)駅に出る。歩き疲れたので、屋外のカフェでトルコ式紅茶のチャイを頼み一服。そろそろ夕食に向けフェリーに乗れる海側へ戻ることになるが、雑踏を避けてイスタンブール大学がある丘の方へ散策がてら向かった。付近の高台にも大きなモスクが見られ、その1つスュレイマニエ・ジャーミィ(Suleymaniye Camii)を見る。ちょうど祈りの時間になったのか司教さんが登場し、マイクに向かって大音量でイスラムのお経を歌い始めた。この街ではあちこちのモスクからいつもこんな音楽が流れている。戒律の厳しい東洋世界が西洋の華やかさの中に溶け込んだ、世界でここでしかあり得ないとも思える空間が広がっている。
 ボスポラス海峡は今でもフェリーが頻繁に往来し、昔と変わらず多くの人が船で渡っている。イスタンブール共通で使えて割引もある交通用電子マネー「アクビル」は窓口では売っていないようでいちいち切符を買って乗るしかない。SUICAのようなタッチ式のカードで乗っている人も見かけるが買い方がわからない。海峡の景観はもちろん、新市街側には高層ビルが立ち並んで街が発展している様子も伺える。10分ちょっとでヨーロッパ大陸からアジア大陸へ、こちら側の繁華街であるカラキョイ(Kadikoy)地区はフェリー埠頭から歩いても近く、大通り裏の路地にはテーブルが並び飲食店が軒を連ねている。確かに海鮮料理が目立つ。時間が早いので客は少なく、迷いながらそこそこ客が入っていて安心できそうな店に入る。お勧めの魚はSeaPerch、スズキの類である。レストランでは必ずパンは食べ放題で、いろんな種類が出てきてどれも美味しいのが嬉しい。トルコビールの代表EFESの他に、水で割ると白く濁りライオンのミルクと言われる地酒Leki(ラク)を試してみる。クセが強くて好きになれそうもない。お国がら酒はさほど親しまれ呑まれているわけでもなさそうだ。帰りの船では、ちょうどトプカプ宮殿に沈む夕日が見られて、とても感傷的な光景であった。

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