比良 沢登り 口ノ深谷〜武奈ヶ岳,奥ノ深谷
年月日 2002年9月14日(土)〜15日(日)
メンバ 単独(マイカー)
装備 渓流靴,ハーネス,ヘルメット,ザイル(使用せず)
参考 エアリアマップ比良山系,近畿の山日帰り沢登り,沢登り読本,Nifty FYAMAALP沢登り,他
天気 曇り時々晴れ(14日),曇りのち時々晴れ(15日)
タイム 自宅=亀山=栗東=坊村(9:40/9:58)…口ノ深谷入渓(10:30/10:50)…ゴルジュ13m滝迷う
(12:00/12:30)…深い釜10m(13:50/14:00)…登山道(遡行終了)(14:49/15:00)…武奈ヶ岳
(15:40/15:53)…坊村(17:12/17:25)=朽木(//7:12)=坊村(7:30/7:46)…牛コバ入渓
(8:35/8:52)…四段40m(9:25/9:33)…大釜斜9m(10:40)…登山道(11:40/11:53)…大橋小屋
(12:05/12:22)…牛コバ(13:05)…三ノ滝…坊村(14:00/14:14)=熊川宿=三方五湖

 来月に引越しが決まり、近畿周辺で行っておきたかった沢巡りに出た。規模は小さいながら、単独としてはやや背伸びした中級の沢なので、慎重にゆっくり登ることを心がける。坊村の登山口に着いたのは10時近くで少し出遅れた。牛コバへの林道は車の乗入れ禁止とされ、手前に駐車スペースがある。3台程度止めてあるだけで登山者は少な目か。ゲートに鍵は無く、車乗り入れも可能ではあった。
 口の深谷の旧登山道を示す道標のところから入渓、狭く暗い感じだが、取っ掛かりから傾斜があって楽しめる。最初のポイント7m斜瀑は慎重を期して巻く。
口の深谷、最後の15m滝
バンドを斜上して超える
次の狭い淵の奥10mは、ゴルジュ手前の右壁を直上しトラバース、足場が悪く緊張する。10mを左の明瞭な巻き道で越すと一段落。再びゴルジュになり13m滝、巻き道がわからずゴルジュ手前まで戻り左の斜面に登ってみたがルート見つからずひどく迷う。再び滝の直下へもどるとすぐ左に先行者の巻いた跡を発見、やっと進むことができた。ルート図の点線にも惑わされた。自分の目でルートを見つけることが必要だ。
 大岩のつまった滝でも右からか左からかと迷って時間を食う。ゴルジュ右の10m直登可能は垂直で確保必要、美しい釜の10mは直登論外で、いずれも簡単に巻いて超える。
奥の深谷、大釜9m美瀑
左側の巻き道も少し手ごわい
垂壁の15m滝はこの谷のクライマックスと言われる。残念なのは、くの字の断層と流木が目障りなこと。くの字のバンドを利用して、見た目より楽に落ち口の直下へ。最後の落ち口はスリップすると危険なので流れを反対に渡り小さく巻いた。
 あとは平凡な流れを歩き登山道に出る。予想より遅くなってしまったが、ワサビ峠から武奈ヶ岳へ往復し、比良の山並みとススキの穂と流れる雲に一時の安らぎを覚え、時間に追われるように坊村へ下った。
奥の深谷 廊下の通過
この谷の真髄というべき美しさ
 翌日は比良でも群を抜く美しさと言われる奥の深谷へ。今日は連休とあって坊村の駐車スペースに多くの登山者を迎えていた。沢登りの団体も見られたが、牛コバから奥の深谷へ団体が先行した形跡は無く白滝谷方面へ向かったようだ。遡行開始すると、すぐにナメや釜が目を楽しませてくれる。岩溝奥4m、2段8mと、ややきつい大岩を快適に越して、4段40m大滝へ。ホールド豊富な右壁から2段目の上へ、3段目へは短いけど深い釜に漬かる必要があり慎重に巻き道を選ぶ。ここで上がりすぎてしまい失敗、もどって下りたところは3段目の上であった。
 8m,13m斜瀑,8mと水量豊富な滝が続き、慎重を期して巻く。巻きのルート選びも大切だ。次は大釜の美しい滝9m、右を巻くというガイドもあってどちらから巻くか迷うが、左から巻いている形跡が見られ先行者に習う。巻き道も厳しく、垂直な斜面を木の枝などたよりによじ登って右へトラバースする。小滝を越えていくと大釜を持つ斜瀑、濡れないように左の高巻きに入る。上流の2段滝も一緒に巻いて水流に戻った所で、水流沿いに登ってきた単独のわらじのおじさんに会う。「直登とは凄いですね、巻いてきたらどの滝まできたかわからなくなりました」と声をかけると、「僕は前に来たことあるから」とパウチしたルート図をくれた。礼を言って先に行ってもらう。
 この先は廊下状となりこの谷ならではの美しさを見せてくれる。左のバンドを微妙なへつりを交えて通過、ルートに迷いながらドボンしないように慎重に進んだ。先のおじさんはわらじのフリクションをきかせてあっという間に先に見えなくなった。ルンゼを分けた所の5mを直登すると核心は終わりということ、この後も釜のへつりなど手を抜けない所があったが、やがて普通の水流となり登山道に出た。ここで遡行を終えて、登山道を大橋小屋までたどって引き返した。たまに登山者が通るくらいで静かなコースである。明日は若狭の山を目指す予定、時間もあるので三方五湖を巡るなどして過ごした。

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