ザルツブルクからザルツカンマーグート観光、シャーフベルク山(1783m)
年月日 2013年7月17〜18日
天気 晴れ、夜にわか雨
タイム 成田空港(11:25)→JL407→フランクフルト(16:20/22:10)→OS7268→ザルツブルク空港(23:15/23:38) =[PostBus]=Salzburg HBF(23:55)…Junges Hotel Haunspergstrase(0:03//7:35)…Salzburg HBF(7:40/8:25) =[PostBus]=St Gilgen(9:15/10:00)〜[Shiff]〜St Wolfgang(10:35/11:00)=[Schafbergbahn] =Shalfbergspitze(11:35/11:42)…Berghotel(Summit Area)(11:48/12:13)…Schafbergalm(12:50/13:15)…St Wolfgang(15:00/15:15) =[PostBus]=Bad Ischl Bahnhof(15:50/18:20)=[Taxi]=Hotel Sommerhous(18:30)

シャーフベルクSL登山鉄道でループ状に上っていく
 恒例になってきた年1回の海外登山旅行。一昨年ドロミテに行ったときに北側の山脈を望みあまり行っていないと思ったオーストリアはどうかと考え、グレートサミッツでも紹介された最高峰のグロースグロックナーにザルツカンマーグートやツークシュピッツあたりを加えたら良いかと、半年ぐらい前から計画しはじめた。ネットで調べると登山ガイドは手配できそうで、装備レンタルや天候による日程調整も考慮してくれ、またグループ登山で料金も安くなるなど好条件だ。また調べてみると、日本語の文献だけでもオーストリアにハイキングや3000mクラスの登山が楽しめそうなところはたくさんあり、鉄道の運賃が結構高いことから、ザルツブルグを起点にその周辺のエリアに絞った方が良いと考えた。山関係の知り合いに声をかけてみるも同行者を得るのは難しく、今回も一人旅となった。PEX航空券手配に関して、過去の経験から早いほど安く手に入ると思っていたが、毎日値段が変わり燃油チャージの値下がりもあって自分が購入した後で数万円値下がりして、早い方が良いとも言えないことがわかった。
 乗継便で夜遅く到着となる。こういう時は寝れないことがわかっているので、相部屋で横になるだけの中央駅近くのユースホステル(23Euro)を予約した。ザルツブルクのホテルは人気があって、海外ホテルのネット予約サイトでは値段がお手頃な部屋が満室だったし、円安の折宿泊費も節約したい。受付が夜11時までであるが、事前に連絡して11時半まで待ってくれる了解を得ていた。タイミングよく中央駅行きのバスに乗れたが、雷雨で風も強く駅から濡れながら宿へ急ぐと、幸いほぼ迷うことなくたどり着いた。4人部屋でまだ起きてスマホをいじっていた青年が部屋のことを教えてくれた。私は寝つけないまま朝を迎え、皆寝入っている部屋を抜け出し付近を散歩。昨日の雷雨はすっかり上がりすがすがしい青空だ。特に名所はない駅周辺からミラベル公園付近まで歩き、重厚な建物や丘陵に立つ古城を眺めると歴史的なこの国の街の観光も楽しみであるが、それは最終日に託す事にしてまずはザルツカンマーグートへ向かう計画である。
 遊覧船からSL登山鉄道へ乗り継ぐ代表的な観光ルートを行き、シャーフベルク山頂から下りは歩いてハイキングしようと思う。ガイドブックによると登山鉄道はとても混雑するらしいので、8:15発のバスを目指して早めに中央駅に行き駅の様子なども見物する。案内所や切符窓口のほかスーパー、ATM、カフェなどがあって便利。ただバスの案内に関しては駅では何も得られない。バス停に初老の日本人男性が居たので少し話をする。駐在中に各地をまわっているとのこと、日中は街の観光には暑すぎるそうだ。バス券は運転手から買うと教えてもらう。スイスで走っているのと似ている黄色のポストバスがやってきた。旅行客や地元の人など利用客が多く、みんな乗るときに切符を買うので乗車に時間がかかって10分ぐらい遅れて出発した。
山頂からヴォルフガング湖やダハシュタイン方面の展望
街の南側は山が迫っていてガイスベルクやウンテルスベルクなど近郊の山の間をぬって行く。前方に大きなヴォルフガング湖が見えてくると最初の景勝地ザンクトギルゲンに到着。ツヴェルファーホルンへのロープウェイ乗場の隣がバス停、市庁舎やモーツァルトハウスなど由緒ある建物を横目に湖畔まで歩いて下る。船とセットで登山鉄道の時間指定券を無事ゲット。30分待ち時間があり日差しを避けられる湖畔のベンチに座って一息つく。影もまばらで静けさが漂っていたが、出発の時間が近づくと観光客が集まってきた。
 岩山の景観と湖畔の美しい街並みを眺め、湖の涼風を感じながらの快適な船旅。湖畔の森の中にリゾートホテルが建ち遊泳中の人や、ボート・ヨットさらに湖上をパラグライダーで飛ぶ人も見られ夏のリゾート真っ盛りだ。湖畔にホテルやペンションが立ち並ぶザンクトヴォルフガングに着くと、周辺では屋台村や広いコンサート会場の準備中で土曜日ということもありお祭り状態か。観光客で満席のSL登山鉄道に乗り込む。アプト式で牧草地の中をぐんぐん高度を上げ、遠方の白い雪山を初めて目にする。雪もたっぷり残っているようだ。山頂付近は山岳ホテルとテーブル席だらけで昼食を楽しむ人で混雑しているので、席には着かずに付近をうろうろして展望を楽しむ。眼下のウォルフガング湖をはじめとして周りの5つの湖が碧く大きい。快晴の空に遠方の峰々もくっきりと見える。中でも氷河に岩壁がそそり立つダハシュタインが目をひき、他にも各方向に訪れたくなる雪山が望めて、オーストリアにある多数の峰々を実感する。
 山頂の賑わいを後に、下山のハイキングコースに入ると、牧草地の広い草原を急降下していく。標高1700m程度なので日差しが相当暑く、下りでも結構しんどいが、登山電車に乗らずに歩いて登って来る人もいて、中には大汗をかきバテバテの人も。山頂方面を振り返ると緑の山肌に岩場も露出して思いのほか迫力がある。登山鉄道の途中駅シャーフベルクアルムの山小屋は人も少なくゆったりできるのでサンドイッチを注文して一服。時々通過するSLを眺めるのもここならではである。さらに2時間弱暑いハイキングでザンクトヴォルフガングの町に戻ってきた。下りのみの楽勝コースかと思っていたが、暑さと時差ボケということもあり結構歩きがいあった。町の中心部はすごい賑わいで車の通行も制限され、町はずれの駐車場まで歩いていかないとバスに乗れない。途中Stroblで乗り換えて温泉のあるバートイシュルに出た。
シャーフベルクアルムから下ってきた山頂方面を振り返る
この日は宿を決めておらず、町中の案内書で泊まれるところをきいてみると、駅の近くは無理だがゾマーハウスという所は朝食付き46Euroでバスもあるとのこと。ところがよく調べると土日はバスが運休であった。町見物や買い物と食事をしてからタクシーで行くことにする。温泉といっても日本のようにさっと一風呂という所はなく、1日遊ぶレジャー施設という感じなので外から見物しただけだ。ザルツカンマーグートエリアであと行きたい所が、ダハシュタイン,ハルシュタット,ゴーザウ湖の3か所ある。ただバスの不便さとリエンツまでの移動を考えると全部行くのは無理そう。今回はレンタカー無しにしたため、なかなか思うようにあちこち廻れず、その分のんびりするということだ。ゾマーハウスはトラウン川沿いの自然の中にあり、近代的で割と大きな研修施設という感じの割に客が少なくて静かな時を過ごせた。

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