5 インスタンブール観光〜帰国
年月日 2011年8月15〜17日
天気 晴れ
タイム Ersu Hotel(8:30)…Gulhane=Tramvay Kabatas…Yildiz Park…Besiktas=Taksim(11:30)…Restaurant(12:00/12:40)…Galata Kulesi[Tower](12:45/13:20)…Pera Palace Hotel(13:40/14:10)…Tophane=Tramvay Sultanahmet(14:40)…Sultanahmet Camii[Blue Mosque](14:50/15:10)…Yerebatan Sarnic[Underground Palace](15:15/15:45)…Kapari Carsi[Grand Bazar]…Ersu Hotel(17:40//6:00)…Gulhane=Tramvay Zeytinburnu=Istanbul Airport[Ataturk Havaalani](6:50/8:50)→BA675→London Heathrow(11:15/13:30)→BA005→成田空港(9:00)

Galata Kulesi(ガラタ塔)に登って金角湾で隔てられた新旧両市街を望む
 最後のイスタンブールでの1日はまず新市街の方を見て回ろうとトラムで金角湾を渡った終点まで行く。中心方向へ向かう道路は車の渋滞が激しい。一番の見どころであるドルマバフチェ宮殿はガイドで月曜休館日となっていたので外側から見るだけにして、ボスポラス海峡沿いに歩いて行き、ユルドゥズ宮殿を目指すことに。この付近は建物が工事中で街の景観は実につまらないものだった。ベシクタシュというフェリー埠頭があって海を眺めながらのんびりする。海峡沿いの広い敷地はチュラーン・パレスという高級ホテルで、豪勢な建物は昔の宮殿をそのまま利用したらしい。日本語ガイド本によると目的地はユルドゥズ公園に隣接しているというので、守衛が見守る門をくぐって公園に入る。樹木が植えられた公園内は人が少なく登り勾配になっていて、ここまでだいぶ長い散策となった。どこへ行っても坂が多い街である。ところが火曜日休館のはずだったユルドゥズ宮殿の入口は門が閉まっていてここも休館日らしい。おまけに公園から反対側に出られず結局元の門まで下るしかなかった。公園の静かな散策ができたという以外は、この辺の新市街は歩いて訪れるべき所ではないようだ。観光も何もできず歩き疲れたので付近のバス停から、昨夜空港バスが到着した繁華街タクスィム行き(これなら間違える心配は無い)のバスに乗り込む。すると何と市内バスは現金を受け付けないので、運転手が近くの人に頼んでSUICA方式のカードをタッチしてもらい、その人にお礼をいって代金を払った。アクビルは廃止になってイスタンブールカードに移行した模様。ガイドブックの記載と違う事が多くてここまで「地球の迷い方」状態であったが、それだけ変化が激しい国ということか。
 丘の頂上にあるタクスィム広場には10体以上の偉人の銅像からなる記念碑があり、ここからレトロ路面電車が走る目抜き通りのイスティクラール通りを歩く。両側に飲食店や土産物屋が並び、トラムを模った屋台でおじさんがドーナツ型ゴマパンなど売っている。ガラタ橋へ向けて石畳の下り坂になっていて、この通り自体が尾根に位置するので時々海の眺めも得られ、両側の下り坂の路地はどちらかというと夜にぶらつくのに良さそう。古くいかめしいガラタ塔の下に来た。元は6世紀の建造といい何度かの改修を経て、今も街のどこからも目立つ荘厳な建物はバベルの塔を思わせる。そろそろ腹も減ってきたので見物の前に近くのビールが飲めそうな店に入る。Kさんは今日の夕方便で帰国なのでトルコで最後の乾杯となった。テラス寄りの席に着くと突然入口上のホースから霧吹き状に水を噴射、しぶきがかかるので席を移動した。今日は先週より気温が高く日中は30度を超す暑さで冷房の代わりだ。はじめお客はほとんどいなかったのが、霧吹きの涼味に誘われるように客が入ってきた。ガラタ塔内部は外観からは想像できないエレベータがあり、2基のうち見学者用は1台のみなのでしばらく順番を待ってから展望台へ上がる。ボスポラス海峡と金角湾で分割され、モスクと近代的高層ビルの対照が何とも特異なこの街の全貌を改めて見入った。
 あと見てみたかった老舗のペラパラスホテルまでイスティクラール通り沿いの路地を逆に戻る方向へ歩いてみる。路地は複雑で人に聞いてホテルの建物前に来た。かつてオリエント急行で到着した人がよく利用し、アガサクリスティなど有名人も泊まったホテル。最近リニューアルオープンしたとのことで外装も綺麗、シンプルながら窓上の赤いパラソルが印象的。屋外のオープンカフェを見ているとウェイターが声をかけてきて、チャイだけでも7TLでOKといいKさんは一服したいというので入ってみた。周りはリッチそうな人がゆっくり会食をしていてチャイだけというのは恥ずかしかったが、おかげで地下のトイレまでの回廊に並べられた歴史的な写真や装飾品、ロビーの特大シャンデリアなど豪華な内装も見物できた。しかしウェイターに頼んでもなかなか勘定書を持ってこなかったので、私はまだ街見物や買い物をしたいので、お金を置いて出ようと先に出てしまった。Kさんはそろそろ飛行場へ向かう時間だというのに律義にレシートをもらうまで待ったらしく(後で聞くとレジが壊れていたとか)彼とはそのまま行き別れとなった。
古い歴史のあるPera Palace Hotel(ペラパラスホテル)のカフェに入る
 イスティクラール通り脇の路地の中で特にお洒落だというフランスソカラへ行ってみた。ここも夜の方が賑わう所、道なりに下って行ったトプハネ駅からトラムで旧市街へ戻る。気温は35度に上昇、観光客もバテ気味で木陰で休んでいる人が目立つ。初日に行かなかったブルーモスク内部を見に行く。イスタンブールに数ある現役モスクの中で最大で装飾タイルの数も半端でない。観光客も中で座って休憩できるのが有り難いが、ついうとうとしてしまうと係員に注意されてしまう。近くにある地下宮殿が涼しそうなので入場料を払って入ってみる。とても広い空間に地下水の池に映る丸いローマ時代風の円柱がオレンジの光源に照らされて整然と並び、帝国の華やいだ都を思わせる演出ぶりであった。
 その後はグランドバザールやホテルの周辺をぶらついておみやげなど物色した。今や伝統的な手織りのペルシャ絨毯は貴重品となり手軽なお土産とはいかない。同じような刺繍を施した座布団カバー、キリムや飾り物など、また定番の焼き菓子バクラワをキロ単位で売る店があちこちに有ってお土産に手頃である。陽が傾いて暑さもやわらいだので、トプカプ宮殿の隣にあるギュルハーネ公園を歩いてみる。スーパーの大きな袋を持った市民たちが護衛のいる門を通って中に入っていく。夕方の公園では仕事を終えて食材を持参して野外での会食を楽しむ人が多いようだ。それで不審な人が入らないように警備も厳重というわけだ。それとあの名物サバサンドを食べるためガラタ橋まで再び足を運んだ。食べなれたサバの味であるが、パンは例によってもちもちの食感で美味しい。サバサンドは結構ボリュームがあり、部屋に戻って一服しつつ買った物を試食。バクラワは蜂蜜たっぷりでとにかく甘〜いお菓子だ。夕食にはスィルケジ裏路地のロカンタに行ってみると、長テーブルはラマダン中のトルコの人たちでいっぱい。店員には両側にトルコ人が座っている間を指差してあの席にどうぞと勧められたが、これでは落ち着かないので表通りに面したビールも飲める店に入った。
 そしてとうとうトルコを去る日が来てしまった。朝早くホテルを出て、トラムと地下鉄を乗り継いでいく。今日から運賃値上げということでちょっと悔しかったが、乗り換えを間違えないように注意して1時間かからずにアタテュルク空港に着いた。昨年はBA便のチェックインカウンターで長時間待たされる目に遭ったのだが、今回はそれほどでもなくカフェで朝食を取る余裕もあった。ヒースロー空港で地ビールを味わって、乗り継ぎ便も順調に飛んでくれた。有名な山の登山に加えて、トルコの見どころと文化にも触れることができて印象深い旅であった。

アララット山のメニューに戻る
海外のメニューに戻る
トップページに戻る