7.少数民族の古都 麗江古城と気象変化激しい玉龍雪山(4680m展望台)~帰国
年月日 2017年7月27~30日
天気 曇り時々晴れ、にわか雨
タイム 重慶空港(9:45)→3U8679→麗江空港(11:15/11:45)=[Bus]=エアポートバス乗場(12:34) …古城入口・水車(12:50/13:20)…悦途精品度假酒店(14:10/15:25)…万古楼(15:35/15:50) …木府…市場(17:30)…七一街…五一街…文昌宮付近で食事(18:50/19:30) …悦途精品度假酒店(20:25//8:25)=甘海子(9:40/10:15)=山麓駅(10:25/10:48) ~[Ropeway]~山頂駅(10:58/11:10)…4680m展望台(11:24/11:50)…山頂駅(12:15/12:35) ~[Ropeway]~山麓駅(12:45)=藍月谷(13:16/13:25)=高山火鍋飯荘(13:35/14:35) =藍月谷(14:40/16:10)=悦途精品度假酒店(17:33//9:10)=[Bus]=束河口(9:32) …束河古鎮入口(9:47)…四方街・茶馬古道博物館(11:40/12:20)…飛花触水で昼食(12:50/13:40) …束河口(14:20/14:23)=[Bus]=国際広場(14:43)…小吃街(15:05/15:35) …悦途精品度假酒店(16:05/16:10)=[Bus]=エアポートバス乗場(16:22/16:30) =[Bus]=麗江空港(17:13/20:15)→3U8692→成都双流国際空港(21:40/22:02)=[Bus]=綿江賓館(22:30) =[BikeTaxi]=成都熊猫主題公寓(22:50/6:30)…青羊宮(7:15/7:37)…杜甫草堂(8:02/8:35) =[Bus]=人民公園(8:53)…成都熊猫主題公寓(9:06/9:16)=[Taxi]=綿江賓館(9:34/9:42) =[Bus]=成都双流国際空港(10:12/12:06)→CA1406→北京首都国際空港(14:45/17:14)→CA183→羽田空港(21:45)

 深夜の便で重慶空港に到着。大きな空港なので翌朝の麗江行き乗り継ぎ便までロビーで夜を明かして待つ。空港のレストランで朝の中華定食を注文、かぼちゃ入りお粥・中華饅・ゆで卵・野菜炒め・辛い漬物にスイカ付きであった。麗江へのフライトもエアポートバス(20元)も順調で、麗江の市内にやってきた。バスの発着は観光エリアから離れていて、20分ぐらい歩いていく。民主街まで来た所で手ごろな中華食堂に入り、青椒肉絲麺(15元)を頼む。具が少なかったが、辛くなくてあっさり味、雲南省に来ると四川とは味ががらりと変わるようだ。
麗江古城の木府と旧市街に曲線状屋根の建造物が立ち並ぶ
七一街に沿った川に面した風情ある旅館のたたずまい

山麓の甘海子にて、雲の切れ間から玉龍雪山の峰々を望む
チェックインまで時間が有るので、古城街の様子を見にいってみる。入口には名物の水車があり、特に入場料は不要。かつての街並みが復元され、堀の周りに柳などの樹木が植えられた風情ある通りが中心広場の四方街に続いている。横丁の細い通りには、店頭で食べ物を売る露店が並び、名物の鮮花餅を1つ買って食べると口の中にバラの香りが広がる。食べ物以外にも民族音楽を演奏する店、玉龍雪山やシャングリラなどツアーの値段を貼り出した旅行代理店、民族衣装や工芸品、宝石類、お茶、冬虫夏草に代表される漢方等々のお土産を売る店がひたすら並んでいて、街並みの美しさとは裏腹に商店の多さには少しうんざり。
 予約した宿の方角に見当をつけて丘に登っていくが、ネットサイトの地図が大雑把で、迷路のように車の入れない路地が入り組んでいてわからない。付近に居た人に聞いてやっとたどりついた。古城内に多数ある客桟という古民家を利用した宿坊風の宿で、内部は改装されて綺麗、料金は朝食付きで一泊5000円と高め。宿の人に明日玉龍雪山へ行くバスについて聞くと、ツアーに申込むことを勧められ、トラブルを避けるためにも590元払ってツアーで行くことにした。旅行会社の人が宿に来て直接会って申込み書にサインする必要があるという。高所を訪れる関係で注意事項や免責事項があるのだ。待っている間、娘さんが中国式の茶道具でお茶を入れてくれた。茶馬古道に由来するお茶文化の地の作法に従っているのだろう、お湯を何回も移し替えて適温に冷ますなど丁寧に時間をかけて入れてくれた中国茶を、あまり違いはわからないが味わう。
小雪や霰もちらついた4680m展望台
 午後の残りの時間で、古城街の観光に向かう。まずは一番高いところから町を眺めようと入場料50元払って、獅子山の山頂に建つ万古楼から古い市街を見下ろす。緩やかな山々で囲まれた眼下の盆地は、曲線状の中国らしい屋根を持つナシ族の伝統的家屋で埋め尽くされ、城壁が無いのがこの地の特徴らしい。残念ながら市街地の北15kmの地に聳える玉龍雪山(5596m)は雲の中で見えない。万古楼自体は近年作られた公園のような所で、歴史的な価値は無いらしく観光客の姿もまばら。反対側に山を下りると木府の入場口があり、60元払って裏側から入る。この地を治めた豪族木氏の住居や執務室が博物館として美しく復元され、歴史的な展示物も多くツアー客などで賑わっていた。獅子山を仰ぐ傾斜地に立てられた建物群は、伝統的建築の様式をとりながら、ひときわ際立った装飾に目を奪われる。有名な三眼井や市場を見ながら堀が巡らされた水の街を歩くと、日本の郡上八幡を連想してしまう。主要な通りになる七一街から五一街へと歩くと、延々と趣のある旅館や商店が続き、古城エリアがとても広いのにも驚く。夕方から夜にかけて人通りも増すばかりで狭い路地は観光客があふれている。宿へ戻ろうと坂道を上がっていくがまた迷ってしまい、文昌宮近くに眺めが良く空いたレストランを見つけ、歩き疲れたのでここで夕食にする。ヤク肉と野菜の炒め物に大理ビール、95元とやや高いが雲南に来るとあっさり味で日本人の口には合う。もう一度四方街に戻り、宿への道順を確かめる。坂を登り詰め、獅子山への車道と交差する最高点を越えて右に下るのが正解であった。最高点の車道からは氷河を抱く玉龍雪山が雲の切れ間から眺められた。
麗江の宿から朝、玉龍雪山(5596m)を望む
 未明に雷雨となり天候が気がかり。朝には雨もやみ、迎えに来たマイクロバスで玉龍雪山(5596m)氷河観光に出発。私以外の参加者は中国人で小中学生位の子供を含む家族連れに男2人連れが加わり総勢12名。マイクロバスにぎゅう詰め状態であったが、体の小さい子供はばらばらに座席に着いてもらって何とか収まる。私1人が日本人だが同じツアー仲間として敵対心を持たず仲良くしてくれたのは有難い。途中「玉龍雪山供気中心」と看板を掲げた雑貨屋のような所で、防寒具と酸素ボンベを借りる。山麓の甘海子では、岩山を覆う雲が激しく流れ、時々雲の切れた晴れ間に迫力の山々を望むことができた。景区専用バスとロープウェイを乗り継いで一気に4500mまで上がることができる。長い行列ができていたが、ガイドに付いていくと優先乗車であまり待たずに済む。ガイドはロープウェイに乗らずこの先は自由行動なのだが、中国語が話せない私はとにかく仲間からはぐれないように一緒に行ってくれと言われる。まわりは中国人だらけで下手すると別の人と間違いそうである。ロープウェイ山頂駅はレストランもある観光地、フィッツロイのような岩山が雲に見え隠れし氷河も望むことができる。スラブ状の岩の上に階段の歩道が4680m展望台まで設置されている。他のメンバーはここで待っていると言うので私1人で展望台に上がる。高度に慣れているとは言え、階段の登りは苦しい。でも酸素ボンベを吸ってもなぜかあまり効果を感じない。大混雑の最上部の石碑前で何とか自撮り棒で写真に収まる。風はそれほど強くも無く中国製防寒着で十分耐えられる。でも 気象変化は激しく、晴れ間が出て雄大な景観に見とれていると、突然雲に覆われ霰が降ってくる。そんな中、上半身裸になって記念写真を撮る連中も。下で待っている人を待たせないように下り始めると、途中で彼らが登ってきたので私も再び上がって追加の写真を撮ってもらうことができた。例の男2人組はフラフラになりながらも上半身裸の記念写真に挑戦している。高山病にも霰で滑る階段にもめげず酸素を吸って登ってくる大勢の観光客に中国人パワーを感じながら、ロープウェイ下山の列に並ぶ。
束河古鎮の古い街並みを馬車が往来する
 専用バスで次の見どころとなる藍月谷へ向かう。家族連れのお父さんが電話でガイドと連絡を取ってくれ、ガイドが迎えに来て車で近くの「高山火鍋飯荘」という昼食会場へ移動。中に入ると沢山のグループがテーブルの鍋を囲んでいる。鍋の食材としては鶏肉と野菜類でゲテモノは無く、ご飯・漬物類・とうもろこしが付く。最後に麺を入れる所も日本と同じであったが、皆で鍋を囲む雰囲気を楽しみ温まることができた。藍月谷は5つの湖や滝が連続し公園風に整備された所。九寨溝と黄龍を見てきた身には、類似の石灰岩地形に新鮮味は感じられなかった。でもそれぞれ滝や湖の色に違いがあって景観の多彩さが楽しめる。天候が不安定ながら、時々晴れ間には北側からの迫力の岩山の景観も素晴らしいところだ。これでツアーは終わり、メンバーが泊まっている宿へ順番に送り届け、古城エリアを一周する形で最後に私の宿へ。夕食は混雑する古城街を避けて新市街に行ってみるが、ビールがありそうな所を探して結局宿近くの庶民的な店でチャーハンと麺になった。日本で食べる中華に似ていて失敗が無い。
 翌朝は宿の階段を上がった所から玉龍雪山が綺麗に見えた。ここの宿はロビーにおいてあるフルーツが食べ放題なのが良かったが、朝が遅いのは難点。ゆっくりの朝食は定番のお粥とパン、それにミルクが付いた。麗江の最終日は、2階建ての路線バスで20分(料金1元!)の束河古鎮を訪れた。麗江古城は木造建築なのに対し、こちらは石造りの古民家が目立つ。やはり商店が軒先を並べているのはどこも同じだが、石畳の道を馬車が往来し少数民族の家族が生活するにもなっている。午前中は人通りも少なくゆっくりと小川や古民家の風情を楽しむ。銀工芸品や骨董品の大きな展示館も見られたが、高級品の販売員が寄ってくるのを避けないといけない。四方街近くの茶馬古道博物館に入って、街道の歴史やお茶の文化にも触れる。博物館の入場料40元は、古城全体の入場券と共通だったのだが、またうっかり料金を2重に払ってしまった。敷地内にあるVIPルームや紅谷(HONGU)という皮製カバンブランドの展示館なども見学。
四方街で民族衣装のお母さん方が輪になってダンスを披露
昼食は、飛花触水という清水が流れる池に飛び石の歩道がある広場のレストランで、名物の三文魚刺身(油ののったマスをわさび醤油で)と竹筒飯などを賞味(86元)、こんな所で思わぬ和風の食感が楽しめた。麗江エリアに戻り、最後にこの時間は空いている水車近くの小吃街で、串刺し肉と黄金巻き(餅皮の大きな春巻)を青島ビールで賞味。屋台食の味はいま一つ口に合わない感じ。
 宿に寄って荷物を受け取り空路成都へ向かう。便が遅れて夜遅くなったが、荷物を預けた同じPanda Apartmentで場所がわかっているので安心だ。エアポートバス降車地ではタクシーの台数が少なく、料金が20元とぼられ気味のバイクタクシーで風を感じながら走る。翌朝出発の時間まで、前回と反対の方向へ向けて最後の成都街歩きへ。通恵門~文化公園~青羊宮~四川博物院~杜甫草堂と、現在の街に残っている中国の風情を見て回る。杜甫草堂の見学時間がなくなってしまい30分ほどで切り上げる。杜甫草堂は広い敷地に展示物が多く、もっとゆっくり見たい場所であった。人民公園を通るバスにうまく乗れたのでスムーズに宿へ戻ることができ、再び登山の荷物とともに帰国の途に着いた。北京でのトラブルも無く、また預けた荷物は成都から羽田まで受け取る必要も無く、往路とは雲泥の差で順調に帰国できた。

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