5 タトリ山地~ブラチスラヴァを観光して帰国
年月日 2018年7月26~29日
天気 晴れ時々曇り、にわか雨
タイム ペンション(7:55)…=タトランスカー・ロムニツァ[Tatranska Lomnica](8:20)…ゴンドラ乗場(8:40/8:50) …Bukova Hora(9:20)…ゴンドラ乗場(9:50/10:00)~中間駅Start~スカルナテー・プレソ[Skalnate Pleso](10:25/11:05) …Zelene Plasoへの道途中まで(11:30/11:40)…スカルナテー・プレソ(12:00/12:37)~(ゴンドラ)~ロムニツキー・シュティート山頂(12:50/13:45) ~(ゴンドラ)~スカルナテー・プレソ(13:55/14:15)~(リフト)~Lomniske Sedlo(14:30)…Velka Lomnicka Veza山頂(14:45/15:00) …Lomniske Sedlo(15:15)~(リフト)~スカルナテー・プレソ(15:30/15:45)…Zamkovskeho Chata(16:52/17:00)…フレビエノック[Hrebienok](17:55/18:03) …スタリー・スモコヴェツ(18:40)=…ペンション(//8:30)…スタリー・スモコヴェツ=ポプラド・タトリ(11:30)=(列車)=ブラチスラヴァ中央駅(16:00/16:15) =(トロリーバス)=ムリンスキー・ニヴィ「Mlynske Nivy](16:24)…ホステル[Centrum Salvator](16:50/17:50)…フラヴネー広場[Hlavne Nam](19:00/20:07) …ホステル(20:50//9:00)…聖マルティン大聖堂[Dom sv.Martina](9:30/9:50)…ブラチスラヴァ城[Bratislavsky Hrad]/博物館(10:00/12:30) …Old Market Hall(13:40/14:25)…バスターミナル(15:00)=ウィーン空港(15:55/20:30)→TK1888→イスタンブールアタテュルク国際空港(23:40/1:40) →TK52→成田空港(19:25)

 一昨日と同じようにしてタトランスカー・ロムニツァからのゴンドラ乗り場へ来た。あいにくの小雨模様ながら、平常運行とのことだ。下の2区間はいつでも乗れるが、最上部は小さいゴンドラが20分おきに出るだけで時間指定が必要、この時点で一番早くて12時40分だと言われ、そのチケットを購入する。帰りは中間駅からスタリー・スモコヴェツへのハイキングコースを歩く予定だ。天気予報は晴れマークなのに、雨がひどくなってきた。また運休なんてことにならなければよいが。。。早く上がっても時間をもてあますだろうから、雨具を着て付近をぶらついて時間を潰す。スキー場の斜面の林道を途中まで上がってみるが何も無い。スキーリフトの終点まで行き、登山道に出て下ってくると自然に囲まれた広い敷地のリゾートがひっそり建っている。何も無いといえばそれまでだが、ゆったりと自然を楽しむという土地柄なんだろう。幸い雨が上がってきたのでゴンドラを2つ乗り継いでスカルナテー・プレソ(標高1751m)まで上がる。ゴンドラ駅にレストランとキッズコーナー。周囲は公園風にベンチや遊戯施設などが設置された広場で行楽客の憩いの場になっていて、頭上を1台だけの赤い小さな山頂ゴンドラが往復している。山頂左の肩[Lomniske Sedlo]までのリフトも動いている。この時点で本日分の山頂ゴンドラは全て完売との表示があった。前方の岩壁が雲の切れ目から覗いたり隠れたりしているが、山頂はずっと雲に覆われて見えない。コルを越えてZelene Plasoに抜ける登山道を少し登ってみたり、湖を一周する自然探勝路を歩いたりして時間を潰す。
剣のようなProstredny Hrot(2441m)と登山道があるSlavkovsky Stit(2452m)
 ようやく山頂ゴンドラに乗車できる時刻になる。今どき定員10名ちょっとの小さいゴンドラ一機だけとはフル稼働しても全然キャパ不足だ。山頂直下の岩壁にぐんぐん近づいたと思ったら雲の中に入ってしまった。タトリ山地第3位のロムニツキー・シュティート山頂(標高2634m)に着くと、帰りの整理券を渡され、滞在時間は50分と決められている。気象観測施設の螺旋階段を登っていくと、施設の歴史などを表わす写真展示がある。施設はかなり昔から観測用に有ったようで、今となっては観光用に拡大するわけにもいかないようだ。バーを抜けて外に出ると何箇所かの展望デッキを結ぶ歩道が作られている。残念ながら出発時間まで粘ってもガスは晴れず展望は皆無、プレートに示された山のパノラマ図と地図を見て想像するだけだ。同じロープウェイで来たチェコのグループに写真を写してもらい、昨日ゲルラホに登ったと話すとおめでとうと言って、飲んでいたチェコのウォッカを一杯頂いた。大柄の彼らはバーで酒を飲みながら大声で騒いでいて、大人しいスロヴァキア人とはずいぶん違うなと思う。
 下ってきても山頂は雲に覆われたままだが、Lomniske Sedloのリフト終点付近からは展望が望めそうなことに気づき、せっかくなので行ってみることに。登りだけリフトに乗ろうと思ったが、歩いて下りてこれないので往復しか売れないと言われ、9Euroのチケットを買う。歩道はあまり整備されていない為だろうか。 リフト終点からVelka Lomnicka Vezaという近くのピーク(標高2214m)まで行く事ができ、反対側に剣のようなProstredny Hrot(2441m)をはじめとして眼下に点々とする氷河湖を囲む岩峰群、さらに奥にスタリー・スモコヴェツからよく見えて登山道もあるSlavkovsky Stit(2452m)方面を望むことができた。雲が多くて全貌を見れたわけではないが、氷河地形の谷と岩山の連続する景色を見れたことで先ほどの山頂の無念をだいぶ晴らすことができた。帰り道、ロムニツキー・シュティート山頂の雲が流れて遂にその姿を望むことができた。山頂はひときわ高くドーム状に盛り上がり山頂部は少し平坦になっているので観測所建設に適していたのだろう。山頂から右側のKerzmarsky Stit(2558m)へ、山頂のパノラマ板にも書いてあったVidlovy Hrebenと呼ばれるナイフリッジが延びているのが判る。10分ほど山頂が見え隠れした後は再び雲の中に消えてしまった。ちょうどこの時間に山頂に居た人は超ラッキーだ。Lomniske Sedloへ戻ると、ガイドが女性2人を連れて山頂方面から下ってきた所だった。ここを起点にした山頂付近のガイドルートが幾つか有るようだ。
一時、ロムニツキー・シュティート山頂が姿を現わした
フレビエノックへのハイキング、稜線の岩場に陽が当たって美しい

 ようやくスタリー・スモコヴェツへ下っていくハイキングコースに向かう番だ。もう午後4時に近づいているが、日没までにはまだ十分時間がある。雄大な緑の丘陵地帯を左手に眺めてくだり、尾根を回り込むと東屋があり、先ほどのProstredny Hrotが目に飛び込んでくる。いつの間にか快晴の空が拡がって、ロムニツキー・シュティートから伸びている稜線の岩場に陽が当たって美しい。夕方になってロムニツキー・シュティート山頂もすっかり晴れ渡ったよう。少し寄り道してZamkovskeho Chataの山小屋に立ち寄ると、家族連れやカップルなどがくつろいでいて、この山中で泊まる人も多いようだ。滝の前を通り、川に下りついたところで橋を渡る。各方面への所要時間を示す大きな道標が立っている。山々の展望を楽しみながらゆるく登っていくと、ケーブルカー駅があるフレビエノックだ。ここのホテルに泊まると山の眺めがすこぶる良さそうだ。ケーブルカーには乗らずに歩いてもう少しハイキングを楽しんだ。町のレストランでランプステーキを奮発して、山を眺めながらタトリで最後のディナーを堪能した。
フラヴネー広場のカフェテラス席にて
 翌朝は快晴で部屋からロムニツキー・シュティート山頂が見え、今までで一番の天気だ。朝食前に近所を散歩して山の写真を写す。それでも8時を過ぎると雲が湧いてきて一日じゅう快晴とはいかないようだ。教会やグランドホテルなど美しい建物が並ぶ町を歩いて見納めをして、最後の宿泊地となる首都のブラチスラヴァへ早めに向かうことに。ポプラドタトリで次の列車の切符(19.7Euro)を買い、今日は旅行気分で待ち時間に生ビールで一杯。列車種別はRegionalだが、入ってきた列車はIntercityと同じく食堂車、ラウンジ、キッズカーが連結されている。2等車に乗り込むと車内はすごく混んでいて通路も人で一杯。自分の席がわからず、座っている人に切符見てもらうと1等車だという。人をかき分けて食堂車、ラウンジを通り抜けた先が1等車でやっと座ることができた。車窓はスロヴァキアの山岳景観がなかなか良い感じ。途中の駅から乗って来る人も多く、1等車の席も全部埋まっていて、ヨーロッパでこんなに混んだ列車は初めてだ。昨日ネットで予約したブラチスラヴァのホステルは、バスターミナルに近くて朝食付50Euro以下でSigle空室があった所。中央駅からバスターミナルがあるムリンスキー・ニヴィまでトロリーバス(0.7Euro)に乗る。やはり場所はわかりにくく迷いながらCentrum Salvatorを見つける。教会の施設を利用していて、中はシスターがうろうろしていた。
 一服して旧市街あたりを目指してぶらぶら歩く。市電の走る道なりに進むと方角がずれてドナウ川にかかる大きな橋に出た。カフェレストランから川岸の散策道に下りるとクルーズ船がたくさん停泊しているが、観光客の姿はあまり無い。川の北側の狭い路地を旧市街に入っていくと、観光客の賑わいの中に入り国立劇場や教会の美しい建物群が見られる。マンホールから顔を出した銅像が有名だが、ほかにもユニークや姿をした銅像があちこちで見られて楽しい。旧市庁舎前のフラヴネー広場にはカフェテラス席が沢山あり、噴水の広場を眺めながらブラティスラヴァ風の串焼きでディナータイムにした。山盛りのボテトは生ビールと良く合う。翌朝は朝食前の散歩で近くの青の教会やドナウ川のUFOの塔を見に行く。遊園地の施設みたいでこの国のイメージとは違うものだと感じる。
ブラチスラヴァ城の塔からドナウ川を眺める
朝食はタトリのペンションに比べると種類豊富で全然良かった。今晩ウィーンからのフライトで帰国なので、それまでの時間で最後の街の観光だ。まずハンガリー王国だった時代の聖マルティン教会、内装の美しさはヨーロッパならではであるが、ガラス張りに地下のお墓の骸骨が覗けるのは驚き。次は丘の上に立つこの街のシンボル、ブラチスラヴァ城へ。10Euro払って中に入ると塔の展望台からはドナウ川と市街地が一望できる。国立歴史博物館を兼ねていて城内の各フロアに歴史・美術・大衆文化の展示物が満載、興味深く見て回っているともう昼になってしまった。城から下るとかつて旧市街を囲んでいた城壁の名残りがあり、狭い門を抜けて再び旧市街の狭い路地をぶらつき、暑さしのぎにカフェテラスで生ビール。通りかかったOld Market Hallは地元産の食べ物の露店がずらり、お菓子のつまみ食いにワインは1Euroで試飲でき、ヨーロッパ各地の無料試食チーズがつまみにできる嬉しい所だ。そろそろバスターミナルに向かい、1時間おきのウィーン行きバスに乗って、帰国の途についた。往路の悲惨な状況を思い出してトルコ航空には乗りたくなかったが、帰路の就航は順調であった。

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