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USAの山(ドライブ&ハイキング) |
ノースカスケード国立公園
カスケードループ ドライブ, カスケード・パス ハイキング
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| 年月日 |
2003年7月31日(木)〜8月2日(土) |
| メンバ |
Tさん,Oさん,私 |
| 装備 |
軽登山靴,雨具,他 一般装備 |
| 参考 |
USAナショナルパークハイキング案内(山と渓谷社),地球の歩き方「シアトル&ポートランド」, ホームページ North Cascade National Park / Mt. Baker-Snoqualmie National Forest,他
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| 天気 |
晴れ(1日),朝は曇り、のち晴れ(2日) |
| タイム |
パラダイス[11:34]=ナラダ滝(Narada Falls)=パラダイス[12:15/13:37]=パックウッド(Packwood)[15:00//6:00]
=ヤキマ(Yakima)[7:40]=エレンズバーグ(Ellensburg)[8:20/9:10]=レベンワース(Leavenworth)[10:30/11:20]
=シュラン湖(Lake Chelan)[13:00/14:00]=ウインスロープ(Winthrop)[15:25/16:20]
=ワシントン峠(Washington Pass)[16:50/17:14]=ロス湖(Ross Lake)[17:45]=ディアブロ湖(Diablo Lake)[18:00]
=マーブルマウント(Marblemount)[18:40//5:55]=登山口(Trail Head)[6:47/7:03]
…カスケード・パス(Cascade Pass)[9:07/9:24]…ダウトフル・レイク展望地(Doubtful Lake)[10:10/10:22]
…カスケード・パス[10:45/11:02]…登山口[12:15/12:25]=バーリントン(Burlington)=シアトル(Seattle)
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レーニエの下山後はパラダイス周辺で落差50mのナラダ滝(虹が美しかった)と、レーニエの眺めが良いリフレクション湖を巡る。氷河で削られたというスティーブンス・キャニオンに沿って眺めの良い道路を走って国立公園の外へ。本日は私の発案で、日本のホームページのレーニア登山記に書いてあった、パックウッドという町のモーテルに泊まることにした。ところがいざ着いてみるとそこは潰れてしまったらしい。幸い近くにInn of Packwoodという新しいモーテル(プールと共同のスパも付いている)があり泊まることができた。周辺を針葉樹の山に囲まれ自然に恵まれた小じんまりした町で、遠くにレーニエを望み落ち着いた佇まいだ。近くのレストランのアメリカンステーキとワインも旨い。
せっかくレンタカーも借りたので、何とかドライバーのTさんの同意も得て翌朝からカスケードループの長距離ドライブに出る。通常はシアトル起点に一周するのだが、レーニエからなのでさらに大きなループになる。展望所から朝日のレーニエ山を望み、この方向からはディサポイントメント・クリーバーなど登頂ルートが良くわかる。
フリーウェイから遠方にカスケード山脈を見る
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ホワイト・パスというスキー場があり、山脈の間を縫って景色が次々変わっていく。途中に湖の標識があり、ちょっと寄り道のつもりで入るが、かなり奥へ未舗装路を入ってやっと着く。雪山がなかなか綺麗な場所であった。やがてケショウヤナギの川原を連想させるような川沿いに下って行くようになる。標高を下げると周辺の山の緑が少なくなり赤茶けた岩山が増えてくる。
町に出て道が良くなりぐんとスピードが上がる。ヤキマという大きな町はワインの産地、地図とにらめっこして複雑なインターチェンジを通過しフリーウェイ北方向に入る。広大な砂漠地帯を過ぎ、遠方に雪の残るカスケード山脈の一部が見えてくる。エレンズバーグでフリーウェイを下りると、ファーストフード店があり休憩。スクラングルエッグの朝食セットはボリュームたっぷり、じゃがいも細切りの野菜炒めは特に気に入った。
ブルーの湖面が美しいロス湖
ノースカスケードはフィヨルドのような氷食地形が続く
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ここまでずいぶん走ったつもりでも地図上の距離はわずか、アメリカ大陸の広さを思い知らされた。
さらに北上するとまわりは一面りんごの樹になる。やっと正規のカスケードループコースに出て、少しシアトル側に戻るとドイツ村のレベンワースがある。花飾りの三角屋根シャレーが建ち並び、岩肌が露出した雪山が迫り、アルプスの村の再現である。建物は華麗な壁画にも彩られ異様にきらびやかであり、観光客で大変な賑わいなので、やや落ち着かないまま買い物もそこそこに次へ出発。一大リンゴ産地のウェナッチーを過ぎてもリンゴだらけ。
Tさんによるとこの地域も日本への輸出を迫っているそうだが、農薬漬けのりんごを見て断固反対の様子。コロンビア川は、川幅が広くちょっとした湖のよう。
左の山を越えるとワシントン州最大のシュラン湖がある。リゾートのビーチで泳いだり日光浴している人が多い。チャペル風のホテルでランチ、といってもお腹がすかないのでアメリカに来たら食べたいクラムチャウダーだけ注文した。シュラン湖をフェリーで横断すると、車では入れない秘境の里、ステヒーキンがある。そこへ行くのは1日がかり、USAにも未だにこんな文明と隔離された所があるとは意外だ。次のウィンスロープは西部劇に出てくるような町並み。Tさんは昼寝(運転御苦労さまです)、Oさんと町を見物した。気に入ったマグカップを記念に買ったら日本製だった。
ここからはドライブコースのハイライトとなるワシントン峠越えの山岳道路になる。周囲の岩山の迫力がすばらしい。峠を登り切った駐車場から少し歩くと、よく写真が載っているリバティ・ベル山の特徴的な姿を目前にする。他にもどこを見ても屏風のような岩峰が連なっている。ノースカスケードの山脈は複雑に何重にも入り組んで、道路から見えるのもその一部なのだろう。標高3000mに満たない山脈ながら氷食地形を堪能できる所だ。フィヨルドのように細長いロス湖は、ブルーの湖面が美しい。
色鮮やかな高山植物も豊富
カスケード・パスへのトレールにて
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ディアブロ湖では、時間が遅くなって逆光のため山と湖面の色がさえず残念。
国立公園内で泊まれる所はキャンプ場しか見つからず、公園を出て最初のマーブルマウントという町で小さなLog House Innというロッジを見つけた。かなり古い建物で部屋の床が傾き、客も我々のみだったが、由緒ある宿で値段も安かったのでまあ良しとする。おかげさまでロングドライブも大半を走破した。この町は山渓のハイキングガイドにノース・カスケードで唯一つ載っているカスケード・パスへの入口である。一度はさめたハイキング熱がまた沸いてきて、明日は軽くハイキングをと提案すると、他の2人も同意してくれた。1階はレストランでこちらは客が多く、夕食は3人ともTボーンステーキを注文。Mt.レーニエというビールで乾杯。普段は肉を食べないお2人が、旨いといって全部平らげてしまったのは驚き。
かくして翌朝も早立ちで出発。
マーモットが愛嬌を振りまいてくれた
カスケード・パスへのトレールにて
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前方に氷河を抱いたエルドラド・ピーク付近の山を見ながら林道を走る。終点の駐車場には結構多くの車があったが、2組程度の登山者しか見かけない。登山口では目の前にヨハネスブルグなどの岩壁が聳え、雪溶け水が無数の滝となって流れ落ちている。カスケードとはこのような、階段状に連続した小さな滝を意味するとか。期待以上の景観に気を良くして颯爽と歩き始める、と突然Tさんが立ち止まって小沢を隔てた草むらを睨んで熊だ! 相当距離があるので肉眼でははっきり見えなかったが、デジタルズームで草むらの間にはっきりとブラックベアの姿をとらえた。しばらく見ていると熊は森の中に去って行った。登山道に出てくることはないだろうが、しばらく用心して歩く。樹林帯をジグザグに高度を上げていく。時折ハハコ類の白い花や滝の眺めが目を楽しませてくれる。林を抜けると、展望の良いトラバース道がパスまで続いている。
ダウトフル・レイクとスハリ・ピーク
最後を飾るにふさわしい絶景
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紫色のシオガマ、オレンジ色のオダマキ、黄色のスミレの類の色鮮やかな高山植物も豊富である。ごろごろした岩の間にマーモットが多数生息しており愛しい姿を見せてくれる。ナキウサギの声もしばしば耳にするがその姿は一瞬しか目にできない。
カスケード・パスに登りついて、改めて岩峰群をゆっくり眺める。稜線の複雑な突起は数え切れず、剣岳が10個あっても足りないような感じ。縦走には相当な時間と労力を要しそうだが、果たしてどの程度登られているのだろうか。登ってきたのと反対方向にステヒーキンへ向けU字谷が続いている。右側の槍ヶ岳のような顕著なホルンのピークはマジック・マウンテンというらしい。せっかくなのでスハリ・アームのトレールへ、ダウトフル・レイクの見えるあたりまで足を延ばすことにする。
やや急な登りでは相変わらずマーモットが愛嬌を振る舞い、鹿のツガイがのんびり草を食べていた。登りついた尾根から道標に導かれて湖の方へ少し下ると、紺碧の湖とスハリ・ピークを望む絶景が得られ、山行の最後を飾るにふさわしい所だった。
名残惜しい展望を充分見納めして下山にかかる。岩登り装備のパーティーが登ってきたので話を伺うと、上のスハリ氷河のキャンプ場に泊まってスハリ・ピーク登頂を目指すとのこと。カスケード・パスでは、餌をおねだりするリスとしばらく戯れた。下山中はバックパッカーや日帰りハイカーが多数登って来るのに会った。朝の静けさや熊に会ったことが嘘のように山は賑わっていることがわかったが、その割りに野生動物や自然が豊富なのには驚かされる。テント泊で本格的なトレールを歩くのもすばらしいだろう。車に戻り、後方に遠ざかる山々を振り返りつつ海岸線へ向け下る。Mt.ベーカーが右に見えるかと思ったが駄目。バーリントンからハイウェイ5号線に入ってからは、ベーカーの白い双児峰の姿やグレーシャー・ピーク付近の雪山を見ることができた。こうしてシアトルに戻り翌日帰国の途に就いた。9日間という日程の中で大変充実した旅行ができ満足している。
左からマジック・マウンテン,ミックスアップ・ピーク,カスケード・ピーク,ヨハネスブルグ・マウンテン
スハリ・アームのダウトフル・レイク分岐付近から望む
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