東北 真昼岳,和賀岳,高下岳
【月日】 99年6月5〜6日(レンタカー利用)
【メンバ】単独
【装備】 皮登山靴,日帰り装備
【参考】 2.5万図「真昼岳,北川舟」,アルペンガイド「東北の山」,FYAMAALPバリエーションハイキング東日本72

【多くの花に出会えた 真昼岳】
年月日 1999年6月5日(土) 
天気 曇り一時小雨 のち晴れ
タイム 東京(6:03)=北上(9:04/9:15)=湯田IC(9:50)=湯元温泉(10:05/10:20)=兎平登山口(10:52/11:01)
…真昼岳(12:55/14:00)…登山口(15:23/15:35)=高下林道偵察=湯元温泉(17:20)

 やまびこ31号の自由席は、東京駅出発時からほぼ満席状態、早朝割引きで利用者増効果大のようだ。北上駅で予約のレンタカーを借りる。途中湯元温泉で今宵の宿探しをした。小さな旅館は人気有るのか空室見つからず、大きめの湯元ホテルにした(朝食抜き\9000)。前郷から真昼温泉の標識に導かれ林道に入る。途中から悪路になり慎重に運転。案内板のある真昼岳の登山口到着は11時になってしまった。先着の車2台。天気は期待に反して小雨模様。
 本内川にかかる吊橋を渡り、荒れた小さなキャンプ地を抜ける。今日の行程は短いとはいえ、出発時間が遅いのでハイペースで登る。タニウツギを前景に滝を望み、渡渉して、所々不明瞭な踏み跡が幾筋かに別れた道をたどる。道が沢筋から左に90°曲がると、急坂になり、ブナとシダの新緑を鑑賞しながら頑張る。
シラネアオイ 真昼岳兎平へのブナ林に多く咲いていた
 足元に薄紫のでかい花、シラネアオイだ。私はこの花にはほとんどお目にかかったこと無く、こんな所で会えるとは大収穫だった。良く見るとブナ林の中あちこちに咲いている! 他にもチゴユリ,スミレ,キンポウゲなど小さな花がたくさん。
 視界が開けて、兎平の草原に出る。レンゲツツジがあちこちに花開いている。周囲の残雪や原生のピークに映えてとても気分の良いところ。稜線に出ると、真昼岳が見渡せるが、あいにく上部は雲に隠れて見えない。反対の善知鳥へ下る道が分岐している。頂上へは、アズマギクやキンポウゲなどのお花畑から、樹林帯へ平坦な道、マイヅルソウやカタクリが咲いていた。そしてガレ場の脇を急登、さらにピークをいくつか越えて思ったより長い道のりだ。
 山頂には、夫婦と単独の男性が先着。神社が格納された小屋が建つ。ガスが切れて、部分的に周囲が望めるようになってきた。歩いてきた稜線の右の三角のピークが女神山か。鳥海や栗駒,森吉山なども見えるらしいが、今日は望むべくもない。久々に山頂ビールを味わう。いやぁ〜うまい!
レンゲツツジ咲く兎平
女神岳方面への周囲のピークは原生の世界
真昼岳の勇姿
兎平付近のお花畑から望む(復路)
 下山は往路を戻る。振り返ると、真昼岳の急峻な山容が望めるようになり、右に先の尾根のピークもいくつか見える。遥か先に残雪を豊富に抱いた裾野が見えるが、あれが和賀岳だろうか。兎平の草原からは、往路は雲の中だった女神山の均整のとれた美しい姿を見る。女神山への登山道も出来たらしいが、ここからの縦走は完全に道のない世界だ。
 下山後は明日のために、時々通行止になるらしい和賀岳への林道偵察に向かう。通行不可表示が無いこと確認し、今宵の宿へ向かう。屋上の大風呂から周囲の緑がすがすがしい。東北らしい素朴な温泉街で、土曜日とあって結構賑わっていた。

【原生の山と東北の名山展望 和賀岳と高下岳】
年月日 1999年6月6日(日)
天気 晴れ
タイム 湯元温泉(5:06)=高下登山口(5:50/6:04)…和賀川(7:23/7:30)…こけ平(8:46/8:53)…和賀岳(9:12/9:42)
…和賀川(10:30/10:54)…高下分岐(11:25/11:30)…高下岳(13:06/13:20)…登山口(14:44/14:54)
=沢内バーデン(15:45/16:28)=北上(18:00)

 早朝、高下林道を和賀岳登山口へ向かう。はじめ良い舗装道路だが、後半3kmはかなり悪路だ。林道には釣りの人が入っている。登山口から先はゲート閉鎖されていた。登山口の駐車スペースはあまり広くはない。Uターンして前方の林道脇に駐車(これは正解だった)。下車するやいなや虫の襲来を受け、虫よけスプレーで応酬。
 30分ほど登った平坦なブナ林で朝食。ここでヌカカ(北海道にしかいない?)のような小さい虫にやられた。こいつは虫よけもきかないらしく要注意(あとで結構かぶれて尾を引いた)。あっけなく高下岳分岐を過ぎ、和賀川渡渉点へ200mも下る。このコースは体力的にも技術的にもこの渡渉がポイントか。川原へ出て、近くの枝沢で水補給(良い水だった)。

トウゴクミツバツツジと高下岳 和賀川からコケ平への登りにて
水量多く、渡渉点を探し、靴を履いたまま岩伝いに対岸へ。中間から水の中へ入らざるを得なくなる。ひざくらいで思ったより深く、敢えなく靴はずぶぬれに。靴を脱いで渡るべきだった。対岸にはテント泊の単独氏がブナの森で朝食中(この日初めて会った登山者)。
 登り返しは大変な急坂。濡れた靴が重たい! 途中でたまりかねて、休憩ついでに靴下を絞って乾かす。ブナ林の中に昨日見た花や、タムシバの大きな白い花びらの名残、紫のトウゴクミツバツツジ、それに右側に緑につつまれた高下岳のなだらかで大きな姿が目を楽しませてくれる。付近に残雪も見られるようになる。
 尾根に登り着くと、森林限界を超え、風がさわやか。それに凄い展望! 鳥海山が真っ白、細かいピークが連なる焼石連峰も残雪豊富だ。昨日登った真昼岳へ続く秘峰の稜線も一望のもと。正面の和賀岳本峰から小杉岳方面へ続く尾根は断崖の険しい山肌を見せている。頂上へは、お花畑とハイマツの尾根をたどっていく。
 和賀岳山頂では、時間も早いせいか秋田県側からも誰も登ってきていなかった。まずは反対側の山の眺めに見入る。羽後朝日岳やモッコ岳などの寂峰の奥に、岩手山〜秋田駒ヶ岳。高下岳から長々と延びる尾根の向こうに早池峰山、田沢湖の向こうに森吉山、雲間に覗くのは太平山か。小杉山から薬師岳への尾根道と、その先の真昼山地。もう何も言うことはない。
真昼岳へ続く秘峰の稜線
和賀岳山頂より望む。 真昼岳の左に女神山も
岩手山〜秋田駒ヶ岳
手前の稜線は羽後朝日岳方面
頂上には小祠の他に、1964年登山道開発記念碑と、「真白き鳥海の峰々を眺め 山彦の友はここに憩う」という鎮魂碑がある。東北では和歌に親しむ機会が多くなり、その地に立って想いを共感できるのも一興だ。
 まだ高下岳のピストンに向かう時間もありそうだ。往路を一気に渡渉点へ急降下する。途中女性単独登山者に会う。先ほどの幕営の人は下山したようだ。今度は靴を脱いで裸足で浅そうな場所を渡る。水が冷たくて足の感覚が無くなり、コケで滑って転倒しそうになるのを何とかこらえて渡り終えた。 対岸の岩の上で冷え切った足を日に当てて温めた。この時期雪解けで増水気味なので、甘く見てはいけない。
残雪の和賀岳を望む 高下岳三角点の手前のピークにて
 高下岳までは600mの登り返しだ。高下分岐からはブナと笹やぶの道になる。所々残雪の上を歩く。道が悪いにもかかわらず、この山はグループでの登山者が結構多かった。和賀岳に比べ短時間で登れ、渡渉も無いためのようだ。ハイマツ帯になると根っ子に足を取られる。昨年の石狩岳(音更山)を思い出す。
 ダラダラと登り続けて三角点手前のピークに出る。ケルンが積まれ、ここで引き返す人も多い。残雪の和賀岳の眺めが素晴らしい。三角点へはさらにやぶの深い道を15分程たどる。三角点の先は道が無くなり、高下岳の標識とこの先の山々の景観を見て下山にかかる。
 先行パーティーや山菜取りハイキングの集団など抜いて、一気に登山口へ。狭いスペースに車が溢れかえっていた。こんなに多くの人に会ったっけ? もし後ろの方に駐車したら、車が全く出せない状態だった。帰り道、温泉に事欠かない。村営の沢内バーデンに立ち寄る。広い浴室に露天もあって\300は安い。国道を北上市へ向けて走り、市内の大型スーパーに立ち寄ってから駅へ戻った。

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