奥秩父 笛吹川ヌク沢左俣
【月日】 98年5月30〜31日
【メンバ】Kアルピニスト講座 ガイドY氏,アシスタントK嬢,
      講習参加者男性 Mさん,Uさん,私, 女性 Aさん
【装備】 渓流靴,ハーネス,ヘルメット,(共同)ロープ,ユマール,他
【参考】 2.5万図「雁坂峠,金峰山」,「東京付近の沢」

年月日 1998年5月30日(土)
天気 曇り時々雨、午後晴れ間
タイム 塩山(9:00)…西沢渓谷駐車場(9:30/9:50)…ヌク沢入渓(10:15)
…2段6m滝(11:23/11:45)…二俣(12:55)…大滝中段の上(15:00)
…登山道に出る(16:08)…甲武信小屋(16:28)
【どんな人たちの集まり?】
 塩山駅に9時集合、ガイドY氏に初めて お目にかかる。頭に巻いた派手な赤のバンダナがシンボルの よくしゃべる元気な若者であった。アシスタントの女性Kさんが茶髪だったのにもびっくり。 講習メンバ中1名はマイカーでの参加、ガイドの車と分乗して登山口へ向かう。 西沢渓谷入口に来たのは久しぶりだが、大駐車場と道の駅ができ、雁坂トンネルの開通で さらに賑やかになったようだ。
 駐車場で沢スタイルになって、樹木や鳥の声の解説を聞きながら遊歩道を行く。Y氏は平日 もハイキング(おばさん達と言っていた)の案内人を仕事にしていて、そのために花や樹木や 鳥に詳しくなったと言う。講習参加者紅一点のAさんは沢初参加。

【異常に水量多く迫力満点の滝】
 観光客を尻目にヌク沢に入っていく。しばらく踏み跡や小滝をたどる。5月に雨量が多かった為か、 水量が非常に多く、渡渉を慎重に行う。 最初の3.5mナメ滝では、水流を避けてロープを出して右をへつるように越えた。通常だとど真ん中を じゃぶじゃぶと歩けるが、今日は難しくなったようだ。続く5mナメ滝は滝の迫力を鑑賞しながら右の踏跡を歩く。
 2段6m滝はこの沢の下部で唯一困難と記されている所。水しぶきを浴びて左側に取り 付く。片手はユマールにテンションをかけてホールド代わりにすると楽だと言われてやってみる。ホールドに困った時は 助かる。ただここでは左壁に結構ホールドがあったので、あまりfixロープに頼らずとも登れたようだ。 ところで、前回源次郎沢で試しにトライした、ただ垂らしただけのロープによる単独確 保技術(?)は、やはりユマールでもロープの下を固定していないとユマールが持ち上がらず、ダメだ!

  【美しい沢床の花崗岩とナメ】
 普段は水量がちょろちょろのナメらしいのだが、 今日は激しい流れに負けないように歩く。近丸新道の橋を過ぎると堰堤3つ越える。興冷めで申し訳ない と言われるが、そんな...私は相変わらず続く沢床の堅い岩の感触を楽しんでいた。
 二俣を左俣に入り、最後の堰堤を越えて核心部へと向かう。やさしいナメを歩き(一度お助け シュリンゲに頼る)やがて前方に傾斜が次第に増す大滝下部が見えてきた。

大滝中段を登る (80m)
水流を避けて右側を登った。それでもかなり飛沫が冷たかった。

【ハイライトの大滝】
 大滝は3段で260mというスケール。下からは中段の一部までしか見えない。 下段は傾斜もそれほど無く右を容易に登る。中段の下に出ると、傾斜のある段々のナメ岩を滑り 落ちる水流の迫力は満点。2ピッチ分、草付の右壁をFixロープにユマールで登る。流れ中央をシャ ワークライムで突破できるそうだが、この水量では無理。ブヨが多く確保中のY氏を悩ます。 最後は右の岩溝を登ろうとするが無理で、右の樹林内を巻いた。所々足場が悪くロープFixしてくれた。
 大滝の上段は三角形で、多少傾斜緩いものの幅広い水流が美しい。左側をロープ無しで登るが、 岩が滑りそうで少し緊張する。途中、激しい勢いの水流を慎重に横切る(お助けシュリンゲ出た)。 大滝登攀を終え、振り返るとミツバツツジのピンクが目に入る。Y氏は楽しみにしていた大滝の 核心部が巻き気味になってしまったのをやや残念がっていたが、その分普段以上に迫力満点の滝を 眺められた。

【ツメも楽しい奥秩父の沢】
 この上からは通常水が涸れて、ガレ場となって悩まされるそうだが、この日は最後まで水流を たどることができた。季節はずれのイワカガミ群落、可憐なクモイコザクラ、等数種類の花を楽 しめた。すぐに奥秩父らしい原生林の中の踏み跡となって、詰めは極めて快適に稜線の 登山道に出た(コメツガの幹に付いたヤマヒルを見た、でかい!)。登山道をガヤガヤ歩いて、 まだ鯉のぼりが掲げられている甲武信小屋へ。多くの登山者で賑わっている。

【甲武信小屋の一夜】
 Y氏とK嬢は、小屋の主人の山中徳次さん(徳さん)と従業員のみっちゃんと親しくて、到着 するとさっそく夕食作りの手伝いを始めた。我々講習参加者は、奥の特別室に寝る場所を確保して落ち着いた後、 ビール(徳さんのおごり!)とワインで乾杯。ここの夕食はワンパターンのカレー、食堂入口で、 従業員に早変わり(?)したY氏とK嬢から手渡される。夕食後、食堂で東沢釜の沢のビデオを放映。 一般ハイカーからは凄いところ・・との声。技術的には今日より易しいが、距離が長く1日で遡行するのが難しい。 ビデオが終わって、多くの宿泊客が寝室へ戻ってから、小屋のスタッフと我々一行が焼酎,ウイスキー で懇親。ポテトサラダやパスタなど、山の上とは思えない手料理でもてなされ感激。

大滝の上段 (80m) 多少傾斜緩いものの幅広い水流が美しい。
大滝の上部から振り返る ミツバツツジのピンクが目に入る。

年月日 1998年5月31日(日)
天気 晴れ
タイム 甲武信小屋(6:10)…山宝岩/三宝山(6:43/6:57)…甲武信岳(7:27/7:36)
…小屋(7:46/8:05)…西沢山荘(10:35)…駐車場(11:13/11:20)
=白龍閣(11:35/12:20)=塩山(12:44)

【晴天の甲武信三山?の散策】
 とても良い天気になり、登山者は大多数早発ちしていく。我々はゆっくりできるが、つら れて5時に起きる。2人はしっかり早起きして朝食の準備を手伝っていた、さすが!  小屋から秘密の徳さん作業道に入って、三宝山,甲武信,木賊山の順に巡る。 南ア,八ヶ岳,浅間に及ぶすばらしい展望を味わうことができた。途中ツマトリソウにカタバミ、山宝岩付近は 異常に早いイワカガミ群落。おばさんハイカー達と共に、岩のてっぺんに攀じ登る。 樹林に覆われた甲武信と木賊を眺めていると、人に優しい奥秩父の象徴という感じ。右に対称形の 黒金山から国師・金峰へ続く。気になる和名倉山は、ここからだと目立たないが、しっかり眺めておく。

【シャクナゲの花を鑑賞しながら下山】
 小屋に戻り、良く働くみっちゃん(特製の名刺をもらったぞ)と徳さんとエル(超大型のセントバーナード犬)に 別れを告げ、偶然釜の沢から到着した、会員は女性限定というあのBush山の会の二人組(Y氏顔見知り)に挨拶し、 展望の無い木賊山頂を踏んでシャクナゲの花咲く戸渡尾根を下る。ここも例年より早いとのこと、Y氏は 来月企画してるシャクナゲ鑑賞ハイクまで保つか心配している。ピンクの濃さにいろんな段階があるのを 確認、多数の木が一斉に花を付けるのでは無く、ばらばらに咲くもののようだ。
 7年前に徳次さんが開いたという徳ちゃん新道(私が以前来たときは無かった)を下って、西沢山荘前へ 下り着く。遊歩道は行楽客で大賑わいだ。日差しの割に、さわやかな風が吹き抜け気持ちよい。 ヌク沢で渓流靴の洗濯をして駐車場へ戻り、途中の温泉に寄ってから塩山駅で解散。

甲武信岳頂上から東沢釜ノ沢を見下す
左手前が鶏冠尾根、正面が黒金山、左に薄く富士山
クモイコザクラ 甲武信小屋のそばにひっそり咲いていた

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