南紀の山 沢登り(栂谷〜烏帽子山,滝本川北谷),
古座川源流〜大塔山,那智四十八滝〜烏帽子山
|
|
【月日】 2001年9月22日(土)〜9月25日(火)
| |
【メンバ】単独(マイカー)
| |
【装備】 渓流靴,軽登山靴,ハーネス,ヘルメット,ザイル(使用せず)
|
【参考】 分県登山ガイド「和歌山県の山」,アルペンガイド大峰台高紀伊の山,沢登り読本,
わっさかわっさか沢歩き近畿編,関西の山歩き100選,ホームページ「囲炉裏村 近畿百座」,
「紀伊半島の沢と山」,「がっちーの毎日が沢登り」,「奈良山岳会」,「アロハアルパインクラブ」,他
|
| 【美しいナメ歩きの快感、栂谷から烏帽子山】 |
| 年月日 |
2001年9月22日(土) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
自宅(20:00)=勢和多紀IC(21:02)=海山(22:20/6:43)=新宮=栂ノ平橋(8:43/8:53)…ヤケベ岩(10:50)
…本流離れる(12:10)…烏帽子山(13:22/14:10)…栂ノ平橋(15:13)=雲取温泉=串本=一枚岩
|
|
硬い一枚岩を流れる滝が魅力という南紀の沢に初挑戦。
傾斜のゆるいナメ歩きが連続する
硬い岩盤の沢床と滝が南紀の沢の特徴
|
分県ガイドにもお勧めと紹介されているくらいで、易しくても魅力満載の栂谷が第一歩となった。三重県を縦断していく南紀への道は遠い。前夜発でも登り始めは朝9時近くになった。
普通の沢から始まるが、二段のすべり台のような栂ノ平ノ滝でナメ登場。傾斜ゆるいが最初なのでやや緊張してコケで滑らないよう慎重に通過。ワイド,チョックストンと滝を直登すると、硬い岩盤上に蛇行する緩い流れが続き、岩の感触が気持ち良い。
ヤケベ岩の景観
南紀屈指の美しさという |
沢の真中に鎮座する巨岩上でしばしナメの景観を楽しむ。ゴーロ帯もあって単調になったと思うと、突然左手の大岩壁、大きな淵、ナメ斜滝と三拍子そろったクライマックスのヤケベ岩、しばし見とれてしまう光景だ。
斜滝は容易に登れ、その先もナメの連続。大岩の重なるガンガラ滝は右を巻き、大釜とナメ、さらに大釜とへつり用ロープのある長〜いナメ。本流が右に曲がる10mナメ滝の下、滝の右側に巻き道のはしごがあったが、沢登り読本に従ってここから本流を離れて正面のルンゼに入った。チョックストンの枯滝が続きかなり厳しい岩登りだ。やはり本流を行くべきだったと後悔。一箇所スタンス無くて苦労したが、慎重に何とか登って稜線に出た。
尾根道もバリエーションルートで、垂直の岩場を木につかまって登ったりしてやっと山頂、宴会中の地元のパーティーに「1人で沢とはここまで来てホッとしたでしょ」と迎えられる。頂上や少し下った所の帽子岩に登り、さほど特徴のない南紀の山々を眺める。那智山から大雲取山へ続く平らな尾根、遠く大峰へ続く峰々や熊野灘の海岸線など。沢に行かずして南紀の山の魅力は語れないと実感した山行であった。下山はかつての集落跡の石垣を縫って、俵石を経て駐車地まで登山道を歩く。あたりの山腹には熊野古道にも関係ありそうな古くからの石畳の道が残っているようだ。
後半の大釜を持つナメ滝
巻き道を利用して滝上のナメ床へ
| 烏帽子山頂上から熊野灘を望む
宇久井付近の海岸線が望める
|
| 【奥深い幽谷の登山道から大塔山へ】 |
| 年月日 |
2001年9月23日(日) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
一枚岩(6:16)=松根=大塔橋(7:16/7:28)…植魚ノ滝(8:00)…尾根(9:49/10:02)…大塔山(10:30/11:10)
…展望ピーク(12:26/12:40)…トンネル(13:28/13:35)…大塔橋(14:07)=小口=渡瀬温泉=本宮
|
山深い熊野の盟主、大塔山へは幾つかの登路があるが、今の季節は沢に限るということで古座川沿いに県道229号を奥へ奥へと走り、大塔橋からの沢沿いの登山道を選ぶ。下流部は増水の為か登山道が流され、渡渉を繰り返し沢登りの感覚。おかげで渓流の雰囲気を楽しめたが一般者には厳しい(新しいアルペンガイドはこのコースが外されている)。沢を離れる左岸の道に入ると十字路の分起点で、二つの滝をピストン。植魚ノ滝は、途中滑りやすいへつり個所を通過して、洞窟のような岩の奥まで入らないと見えない。今日は沢スタイルではないので少し躊躇し、勇気出して無事通過。狭い岩の間に爆音と飛沫を上げる垂直の滝は、一見の価値有り。反対のハリオの滝は、落差はあるが水量がちょろちょろで期待はずれ。
源流沿いの踏み跡をたどり、ジグザグの急斜面を経て南尾根に出て頂上へ。先客の弘法杉から来た関西の二人組に付近の山の話を伺う。人の手が入っていない原生の山並みが良い。連休なのに人が少ないことも。展望は隣の法師山から尖った双児峰の入道山に続く稜線が目立つ。遥か潮岬へ続く海岸線も。
法師山(右)と入道山(左)
大塔山頂上より
| 大雲取山方面の長大な尾根
足郷山への尾根より
|
百間山や野竹法師など機会あれば訪れたいが、他の山に隠れて姿は確認できない。下山は足郷山へ延びる尾根を回遊する長いコース。熊野古道中辺路の大雲取越えでもある平坦な尾根を昨日と反対側から眺める。トンネルから県道を歩いて車に戻り、往路を戻らず再びトンネルを抜け県道を反対へ下り、熊野本宮を目指した。山奥の細道が延々続くドライブだった。
| 【迫力満点滝の連続に圧倒、滝本川北谷】 |
| 年月日 |
2001年9月24日(月) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
本宮(6:16)=滝本(7:27/7:34)…筆ヤブ滝入渓(7:54/8:05)…屏風滝(9:34/9:44)…比丘尼滝(11:10/11:24)
…地蔵茶屋跡(12:06/12:15)…滝本(14:00)=宝竜滝=太地=ランの湯=橋杭岩=潮岬
|
溜湾どの滝(下段)と亀壷滝(上段)
珍しい天然の造形に感動 |
山あいの狭くカーブの連続する県道42号を走り滝本小学校前で駐車。今日は沢支度をして林道から導標に導かれ入渓。
すぐに池のような大釜を持つ水量豊富な筆ヤブ滝(10m)、まるで大きな寺院の庭園のように整った空間だ。巻き道に指導標や桟道が設けられ半ば登山コースだが、かなり荒れていて油断できない。猿手滝(15m)から右へ壊れかけた梯子を注意して登る。右下に迫力の部屋滝(20m)を望み滝上のナメへ。部屋のように両岸迫った部屋滝の下まで行く道もあったが行きそびれた。
次はナメのけや木原滝、やや立っているので巻き道へ。見上げると柱状節理の大岩壁にも圧倒。しばらく大岩がゴロゴロした荒れた河原をたどり、沢が右に曲がるところが屏風滝(30m)。この谷では最大級の迫力だ。その上は垂直な壁を流れる溜湾どの滝、まるで天然のダムで名前もそんな連想をさせる。
すぐ上段に同じように立ったナメの亀壷滝があり、二つの滝の間にある平坦なナメ釜を横切って行く。こんな大階段を演出してくれる沢は初めてで大変感動した。
この先はゆるい幅広のナメ歩きになり、第二のクライマックス。これまで歯が立たなかったナメ滝もやっと直登できるようになる。また沢が荒れてくるがほどなく最後の比丘尼滝が現れる。もう少しナメの遡行を続けると、平凡な河原状になり遡行終了点の堰堤に到着。地蔵茶屋跡まで行ってみるが人の気配無し。大雲取山頂上は車道歩きのみなので割愛。
筆ヤブ滝から遡行開始
天然の美しい庭園のようだ
| 見上げると柱状節理の岩壁
けや木原滝付近にて
|
帰路はガイドを参考に導水路〜滝本川本谷下降〜発電所巡視路とだどる。美しい自然の沢の傍にこれだけ人口施設があることを再認識。きょうは直登こそできないが、迫力の滝の連続に圧倒され続けた一日だった。車で滝本川本谷の入口にある宝竜滝を見に行き、再び細い県道をくねくね走り海岸線の国道へ出て、気分を変えて海を眺めに太地と潮岬を訪れた。
| 【滝修行の道場を巡って再び烏帽子山へ】 |
| 年月日 |
2001年9月25日(火) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
潮岬(5:47)=紀伊勝浦=大門坂(7:22/7:37)…松尾ノ滝(9:04/9:14)…烏帽子山(10:03/10:23)
…三ノ滝(12:04/12:18)…青岸渡寺(12:55)…大門坂(13:29)=九鬼=松阪=自宅
|
烏帽子山と帽子岩
東ノ谷コースの上部尾根にて
|
南紀の山旅最終日は、短めの那智四十八滝探勝コース。初日の烏帽子山を再訪するのも一興だ。大門坂河川公園の駐車場から歩き始める。チョックストンの陰陽ノ滝、夜見ノ滝など昨日の迫力に比べると小ぶりの滝。付近の木に残されている御札が信者の修行を物語る。東ノ谷コースをたどると落差のある松尾ノ滝。水量は少ないので迫力には欠ける。
二ノ滝
有名な那智一ノ滝の上流にある
|
付近には四十八滝とされる滝が他にもあるようだが、小さくて気づかずに過ぎてしまうようなのも多いようだ。
一旦林道に出て山腹から尾根を目指す登山道に入る。正面に独特な形の帽子岩を飾りにつけた烏帽子山が見えてくる。三日前と同じく快晴に恵まれ山頂と帽子岩上で同じ景色を楽しみながらランチタイム。下山は鬼杉谷から本谷へと下る。あの那智ノ滝の上流にしては水量が少なく小さな滝は気にせず登山道をどんどん下る。三ノ滝へは歩道から分れ足場を削った左岸をへつって行く。いつのまにか水量がぐっと増え迫力ある姿になった。次の二ノ滝は落差もある美しい滝。
道はそのまま観光客で賑わう那智山に入り、遠めに落差130mの那智ノ大滝を拝む。熊野古道、大門坂の石段を下って駐車地へ戻る。バス停の下は歩く人が急減し、コケの石畳が滑って歩きにくい。大門坂を最後まで下って車道を登り返して車に到着。天候に恵まれ南紀,熊野の山の奥深さに酔いしれた4日間だった。今後、熊野古道歩きや内陸側からのアプローチでの登山に再訪したい。
|