九州の山巡り 宮崎(行縢山,大崩山,尾鈴山,高千穂峰),
中央山地(市房山,国見岳),大隈(高隈山),北九州(英彦山)
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【月日】 2001年12月27日(木)〜2002年1月6日(日)
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【メンバ】単独(マイカー利用)
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【装備】 軽登山靴,登山靴,アイゼン,スパッツ,ストック,他一般装備
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【参考】 アルペンガイド九州の山,Nifty FYAMATRK中四国九州,ホームページ
「三百名山めざして」,「平の山歩き 山岳巡礼」,「Jimnyの山登りレポート」,他
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| 【岩場の双児峰を巡ってミニバリエーション 行縢山】 |
| 年月日 |
2001年12月27日(木)〜28日(金) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
大阪南港(18:50)〜(フェリー)〜別府(6:20/6:45)=延岡=駐車場(10:26/10:38)…行縢山雄岳
(12:01/12:24)…県民の森(13:15/13:20)…行縢山雌岳(14:00/14:10)…駐車場(15:08)
=行縢神社=五ヶ瀬の湯=北川
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正月連休の九州の山巡り。別府上陸後、天候冬型なので早速宮崎方面を目指すことにして国道を走り、まずは足慣らしに行縢山へ。途中道をまちがえたり渋滞などで結構時間がかかった。行縢神社に近づくと前方に、西上州の山を思い出すような目指す二子の岩山が見えてくる。神社から少し車道を上がると駐車場のある登山口。この山には、所々に行縢かたつむり会作成の登山ルート図が掲示され、ガイドブック紹介のコース以外にたくさんのルートがあるようだ。予定外ではあるが、雄岳から北尾根の展望台をまわって雌岳へ回遊する、健脚向きとされたコースを目指すことにする。
行縢山 雄岳(左)と雌岳(右)
両峰の間、山ノ神峠の下に行縢ノ滝がある
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水量少ないものの、両峰中間にあってこの山のシンボル的な一枚岩の行縢ノ滝を見て、岩を迂回する形で雄岳へ上がる。南側は絶壁となって展望が良いが、反対の大崩山方面は雲が多く、山も重なりあってどの山が見えているのか判然としない。ここから案内図を参考に北尾根へ足を向けてみる。道標の類はほとんど無く、踏跡程度のわかりにくいコースだ。尾根通しに雌岳まで行くルートははっきりせず、一度県民の森に下ってから山岳会の道標に導かれ雌岳へと向かった。小さい山域で展望台も大した所ではなかったが、バリエーション感覚が味わえるのは面白い。雌岳山頂も展望無くちょっと失望。下る途中ちょっとしたナイフリッジを通過、前方に雄岳の岩場が望める。帰りに行縢神社へ立ち寄ると、例の登山ルート図が置いてあり無料で頂くことができた。
| 【特奇な岩峰群は九州一か 大崩山】 |
| 年月日 |
2001年12月29日(土) |
| 天気 |
曇り一時雪 |
| タイム |
北川(6:23)=上祝子=登山口(7:35/7:55)…大崩山荘(8:21)…袖ダキ(9:50)…下わく塚(10:19)
…上わく(11:04/11:17)…大崩山(12:09/12:22)…坊主尾根…大崩山荘(14:37/14:41)
…登山口(14:48)=祝子川温泉=延岡=東郷
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祝子川沿いに山奥へ入り、林道脇の案内図に導かれて登山開始。朝方は晴れて目指す岩峰の山を望むことができたが、次第に雲が広がってしまう。登りはわく塚コースを選ぶ。上方に岩峰群が聳えているのを見ながら、補助ロープを頼りに丸木橋を渡る。急登をあえぎ、分岐を左に直登すると岩場の上、袖ダキに出る。眼前には小積ダキの大岩壁。登山道は右を巻いているが、左側が絶壁となった淵沿いに下わく塚から中わく塚へたどるルート(パノラマコース)を行く。スリルと展望が楽しめるが、所々凍結しているのでスリップには要注意。先行者のトレースがあったので助かった。中わく塚付近の岩峰群では積雪の為少々迷う(先行者も迷った様子)。ガイドでは中わく塚の最高点まで登れるとされているが、残置ロープが切れていてザイルでも無い限り無理。少し手前から、下を巻いている登山道へ降りる道が分岐する。
雪もちらつき始め天候悪化の様相。登山道まで下り、再び尾根へ登りかえすと上わく塚の基部。この岩峰も上まで登れるらしいが、雪が付着しているのでやめておく。この先は普通の尾根道になる。途中に上鹿川への分岐点あり、ここから奥深い鹿納岳や五葉岳への縦走もできる。先行トレースの主、男性1+女性2名が下山してきた。彼らは坊主尾根を下るとのこと。頂上は積雪数cm程度、樹林中の平凡なピークでガスの為展望も得られなかった。
坊主尾根の小積ダキ
袖ダキより眼前に迫力の岩場を望む |
下わく塚〜中わく塚の岩稜
坊主尾根の上部よりわく塚尾根を望む |
積雪のため下山は、岩場の坊主尾根を避けて二枚ダキ経由と思っていた。しかしトレース無く道も悪そう、先行者がいると安心ということもあり、私も坊主尾根へ。ガスが切れてわく塚コースの断崖も眺められ、はじめはのんびり歩ける。やがて小積ダキの岩壁の上に出て、右へ方向を変えて少し下ると、固定ワイヤーが設置された一枚岩トラバースがある。今は一部凍結していて、ワイヤーが無かったら恐怖だ。この先は鎖や梯子が頼りの岩場が次々と連続、なかなか厳しいコースであった。登山口へ下山したところで、無人の大崩山荘に泊り込んで付近を巡っているという鹿児島の登山者としばし話し込む。代表的なわく塚以外にも、沢を中心に秘境の素晴らしいコースが沢山あり、大崩山が九州で一番だと豪語していた。
| 【青々した樹木の尾根と滝を巡る 尾鈴山】 |
| 年月日 |
2001年12月30日(日) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
東郷(6:08)=駐車場(7:18/7:38)…登山口(8:40)…尾鈴山(10:17/10:40)…矢筈岳(12:00/12:10)
…白滝(13:07/13:14)…キャンプ場(14:30/14:37)…矢研の滝(14:52/14:57)…駐車場(15:15)
=木城温泉=米良=湯前=湯山
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九州地方も冬の季節風が強い日が続いており、唯一天気が良さそうな宮崎方面の山を続ける。下山場所となるクエントウに駐車して、林道を歩いて登山口へ。途中の滝には次郎四郎滝など名前が記された看板がある。登山口付近まで車乗り入れは可能。冬なのに樹木は青々として、積雪も皆無。尾鈴山の頂上まで歩きやすい道が続いている。樹木が密に茂り残念ながら展望は無し。白滝経由の周回での下山には所要5時間かかるとあるが、行ってみる。
樹林の合間から見る尾鈴山
矢筈岳へ向かう尾根にて
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尾根を歩いているとイノシシの大群が横を猛進していきびっくり。そういえば昨日大崩山で話した人が、今はハンターに注意と言っていた。長崎尾と書かれたピークを過ぎ、展望に飢えていると、樹木の切れ目から西側に冠雪した市房山方面の山が見えシャッターを切る。次第に冬型が緩み、明日は好天となりそうだ。登山道は矢筈岳を巻いていくが、一応か細い踏跡をたどってピークを踏みに行った(しかしつまらない頂上だった)。
白滝へ下る途中、10人程のグループが登ってきた(この日唯一の出会い)。白滝からはだらだら長い軌道跡を、所々ショートカットしてひた歩く。いくつかのスケールの大きい滝が目を楽しませてくれる。駐車場へ下山後、まだ時間があるので、キャンプ場を経て矢研の滝を見物に行った。明日は市房山に向かうことにして、湯山温泉まで山の中の国道をドライブ。途中にあった木城温泉へ立ち寄る。九州は温泉には事欠かない。
| 【展望と迫力の鋸尾根縦走路 市房山】 |
| 年月日 |
2001年12月31日(月) |
| 天気 |
晴れ |
| タイム |
湯山(5:30)=キャンプ場(5:40/5:58)…市房神社(7:04/7:08)…六合目(7:46/7:56)…市房山(9:22/9:46)
…縦走断念(10:57)…市房山(12:20/13:05)…三合目林道(14:33)=キャンプ場(14:45)
=湯山温泉元湯=人吉
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好天に恵まれ、市房山から鋸尾根の縦走を狙って、暗い時間に出発。四合目の市房神社まで参道の広い道。急登とヤセ尾根を登っていくと、六合目の馬ノ背で山頂が見上げられる。積雪が増しラッセルが少しきつい。単独の早い人に抜かれる。彼も縦走かと思いきや、早々に頂上から下山してきた。頂上からは、霧島連山を始め、高隈山、昨日の尾鈴山、はるか雲仙岳まで遠望が及んだ。九州中部の国見岳、阿蘇山、祖母山、大崩山などちょっと判別が難しいが、全部見えていたと思われ、九州の主要な山々を望むことができる。
頂上は積雪60cm程度、鋸尾根へ向かったトレースは無かったが、とにかく行ってみることに。心見ノ橋と呼ばれるチョックストーンは下を巻いて通過。ヤセ尾根の急な上下が続き、積雪の為緊張させられる。危険個所には固定ロープが設置してあるが、部分的に雪の下になっている所は掘り出しながら進む。慎重に1時間ちょっと進んだが、トラバース個所でロープが完全に雪に埋まっていて行き詰まる。まだ鋸尾根の1/3弱あたりと思われ、時間もかなりかかっており、これ以上は無理と判断して引き返した。
霧島連山を望む
市房山は九州指折の好展望台 |
二ツ岳への鋸尾根縦走路
九州山地を望むヤセ尾根、積雪の為途中で断念 |
頂上に戻ると単独の人がいてしばし話をする。地元の人吉在住で九州百名山を完登されたそうだ。話しているうちに、大晦日は温泉民宿などは満室だろうからと、この方の部屋を貸していただけることになった。車は三合目の林道まで上がれるので、一緒に下って彼の車にキャンプ場まで乗せてもらう。今日からは熊本の実家に帰るので部屋は空いているから好きなだけ居て、と言われ御親切に感謝。人吉市の中心にほど近いアパートの周りには焼酎の酒蔵,武家屋敷や城跡,温泉浴場などあって、とても魅力的な町であった。
| 【悪天候の新春登山 高千穂峰】 |
| 年月日 |
2002年1月1日(火) |
| 天気 |
雨のち曇り |
| タイム |
人吉(9:56)=えびの=霧島温泉郷=高千穂河原(12:35/13:16)…高千穂峰(14:33/14:43)
…高千穂河原(15:46)=新湯=霧島神宮=国分=桜島
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元旦は雨模様となりゆっくりする。午後は回復傾向と見て、霧島連山の中で登っていない高千穂峰を目指すことに。えびの高原は霧に包まれており、霧島温泉郷付近を見て時間をつぶしたが、天候はぐずついたままなので、ぼちぼち登山開始。元旦とあって登山者は多い。木の全く無い火山砂礫の山、風当たりも猛烈で滑りやすい岩のゴロゴロした急坂から火口壁へひた登る。昨日とはうってかわって積雪はほぼゼロ。頂上はガスと強風で立っているのも大変。小屋があるものの管理人が居て休憩料をとられるので、有名な天ノ逆鉾を写真に収めて早々に下山。下る途中、ガスの切れ間から御鉢の火口が望めた。霧島神宮跡地まで来ると、何と頂上までガスが晴れてきてしまった。タイミングがちょっと悪くて残念。今日の温泉は霧島山中の湯治宿の新湯へ、お湯も雰囲気も抜群。
| 【南国の樹氷とピーク群の縦走 高隈山】 |
| 年月日 |
2002年1月3日(木) |
| 天気 |
晴れ(山上一時霧、風強い) |
| タイム |
垂水(6:45)=垂桜=登山口(8:06/8:32)…スマン峠(9:23/9:33)…大篦柄岳(10:29/10:50)
…小篦柄岳(11:32/11:40)…スマン峠(12:06/12:14)…御岳(13:02/13:15)…妻岳(13:52/14:14)
…スマン峠(14:48)…登山口(15:21)=猿ヶ城温泉=国分=えびの
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前日は強い寒気のため天候が悪く、桜島一周と高隈山方面の偵察で過ごした。スマン峠へ入るのに、猿ヶ峡キャンプ場からは車も人も通れないという表示あり、白山林道も道幅が狭く厳しそうだった。今日は垂桜から大野原林道を行けるところまで入ることにする。積雪の林道ではあったが思ったより状況良く、九州自然歩道の大篦柄岳登山口を過ぎスマン峠登山口まで車で入れた。付近に数台は駐車可。
天候も回復して、眼前に御椀2つ伏せた形の二子岳や大篦柄岳方面など樹氷に覆われ美しい。スマン峠への道は積雪はたいしたことないものの、シラスで滑りやすい急坂を木につかまりながら登る。シダ類や南国の樹木が樹氷に覆われ不思議な光景、展望のほとんど得られない尾根道をたどって最高峰の大篦柄岳へ。
樹氷の小篦柄岳から高隈山一帯を望む
左から妻岳,二子岳,平岳,横岳
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頂上付近のみ風当たりが強く、ガスもかかってしまった。時折ガスが切れると小篦柄岳から横岳へと連なる多数のピークが覗き、妻岳と横岳の鋭峰などなかなかの壮観。
スマン峠へ戻る途中、分岐から小篦柄岳を往復。天候が持ち直して冠雪の桜島も見え隠れする。峠から反対方向に御岳と妻岳へもピストンした。御岳には反対の峰越林道から登ってきたグループが居た(山中で会ったのはこの人達だけ)。アプローチとしては峰越林道を使う方が楽そうである。御岳の頂上は広く気持ち良い所だが、風当たりが強くて寒かった。鞍部から大変な急坂をロープを頼りに妻岳へ。妻岳山頂は風を避けられたのでくつろげる。ずっと雲の中だった開聞岳も錦江湾を隔てて姿を現してくれ、満足して往路を戻る。帰路に山奥の秘湯、猿ヶ城温泉へ立ち寄った。
| 【雪深く登頂断念 国見岳】 |
| 年月日 |
2002年1月4日(金) |
| 天気 |
曇り時々雪(平地は雨) |
| タイム |
えびの(4:45)=人吉=五木村=林道駐車地(8:45/9:04)…登山口(9:28)…引き返し(11:30/11:44)
…登山口(12:57/13:02)…駐車地(13:27)=樅木吊り橋=二本木峠=佐俣=菊地温泉=上津江
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次は中央山地の最高峰、国見岳を目指す。五木村から五家荘へ見物がてら車を走らせ、西側の樅木登山口へ向かう。林道の積雪は40cm程度、烏帽子岳方面の林道分岐から少し先で、先行車は引き返していた。人の歩いたトレースも途中で無くなり、スタッドレスタイヤで頑張ってラッセル走行する。道幅が狭くなり雪崩の跡も見られるので、登山口手前2km付近に駐車し歩きはじめる。
登山道は整備されておらず、登るにつれ積雪も増え、進むのはかなり困難になってきた。やぶと雪にもまれてルートがわからず、何度も引き返そうと思いながら、何とか道跡を見出して進む。尾根が平坦になっても距離ははかどらず、上部は積雪が増してもっと時間がかかると見られるので、ブナ林の1450m付近で引き返した。九州でも最も積雪が多いとされる山域、コースタイムは短いので行けると思ったが甘かった。
帰りの林道では新たな小雪崩跡がたくさん有り慎重に運転。樅木吊り橋など見物して、二本木峠を超えて熊本市方面へ向かったが、積雪多く立ち往生した車もあって大変時間がかかった。
| 【岩窟の寺社など日本三大修験場の史跡を巡る 英彦山】 |
| 年月日 |
2002年1月5日(土) |
| 天気 |
晴れ時々曇り(一時小雪) |
| タイム |
上杖(4:54)=日田=別所駐車場(7:03/7:22)…下宮(7:55)…中津宮(8:37/8:46)…中岳(9:25/9:48)
…南岳(10:02/10:17)…鬼杉(11:03/11:14)…玉屋神社(11:46/12:02)…銅鳥居(13:10)
…駐車場(13:30)=日田=別府〜(フェリー)〜大阪南港
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最終日は九州を代表する霊山の英彦山へ。昨日は大雪でまいったが、この方面は標高低く内陸よりになる為か積雪は大したことない様子。石段の参道は両側に石灯篭や寺院や古い旅館が立ち並び、厳かな雰囲気が漂っている。登りは参拝者も往来する表参道、下山は南側の玉屋神社を経由する回遊コースを選ぶ。頂上まで幅広い道が続き、凍結して滑りやすいが嫌いなアイゼンは付けずに登る。
最高点の南岳の展望台へ上がると、雲が多く展望はいまひとつ。下りはアイゼンを装着し、始めは道場に関係ありそうな鎖場の岩場ばかりの道を行く。逆コースから登ってくる登山者が多い。岩窟に埋め込まれて前面だけ顔を出した独特の造りの神社、樹齢1200年の鬼杉など途中見どころが多い。最後は参道の雰囲気をもう一度ということで、末端の銅鳥居まで下ってから駐車場へ登り返す。
歴史を感じさせる英彦山の表参道
早朝の参道は参拝客の姿も無く静か
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九州とのお別れ前に、日田の町並み見物して大分道で別府へ。天候回復して、万年山,涌蓋山,久住山,由布岳と最後の山岳展望が楽しめた。今回は九州にしては例年にない強い冬型の天候と大雪に苦しめられたが、終わってみれば三百名山を6座制覇できてまずまずの成果であった。
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