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紅葉の戸隠連峰 西岳縦走
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年月日 |
2001年10月13〜14日 |
メンバ |
WASTER CLUB O,Ka,Tu,Ik,It,Ku,H,N,Ic,私 (飯田山岳会合同) |
装備 |
通常装備,ザイル(使用せず) |
参考 |
戸隠連峰ガイドマップ(戸隠山岳遭難防止協会),ホームページ「平の山歩き 山岳巡礼」,他 |
同行者報告 |
http://www5d.biglobe.ne.jp/~iac-hp/ 「飯田山岳会ホームページ」
http://www.asahi-net.or.jp/~MV2S-KTHR/ 「三百名山めざして」 |
年月日 |
2001年10月13日(土) |
天気 |
晴れ |
タイム |
長野(12:00)=大久保茶屋(蕎麦)=鏡池(13:40)…小鳥ヶ池…鏡池(15:15)=キャンプ場(15:30)
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WASTER CLUB長野県メンバーの企画により、飯田山岳会の方々も交えての山行が実現した。
小鳥ヶ池から西岳を望む
黄葉,池,岩峰...と絵画的風景
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私は名古屋から特急で長野駅へ。東京方面からの新幹線組と合流、市内にお住まいのIkさんがハイエースでお迎えしてくれた。Ikさんには、観光タクシー運転手並みに親切に御案内いただき恐縮である。二軒ある大久保茶屋の西のほうで蕎麦賞味のあと、明日の登山口となる鏡池へ寄り道。断崖絶壁が紅葉に彩られた連峰のパノラマを眺める。北風が冷たいが山々はくっきり晴れわたり絵葉書を見るようだ。中でも西岳のダイレクト尾根前衛の尖峰が際立っている。
学生時代に宝光社の民宿を借りて夏季セミナーで滞在した際、余興でこの鏡池を訪れたことがある。確かその時は車道は無かった(悪天候で山は見えなかった)。今はマイカーに観光バスと観光客が溢れハイキングコースとしての魅力は半減、これも時代の流れかなと思う。せっかくだからとIkさんが小鳥ヶ池まで遊歩道を案内してくれた。車が入らない分、静かで雰囲気は良い。スケッチに来ている人が目立つ。戸隠山から五地蔵山へ屏風のように連なる絶壁は相変わらずだが、シラカバの黄葉と頂上付近だけ顔を出した西岳も絵になる風景だ。
戸隠キャンプ場に今回のメンバー総勢10名が集合。早速宴会用テントで、各自持ち寄ったつまみやきのこ鍋で団らんの時を過ごす。日が暮れるとかなり寒くなり、山用テントに分れての第二弾となる。
年月日 |
2001年10月14日(日) |
天気 |
晴れ |
タイム |
キャンプ場(6:08)=鏡池登山口(6:15/6:25)…天狗平(7:10/7:25)…無念ノ峰(10:08)…P1(10:45/11:15)
…西岳(11:28/11:38)…本院岳(12:37/12:49)…八方睨(14:30/14:50)…奥社(16:10/16:18)
…鏡池(16:50)=キャンプ場(17:05)=天狗ノ湯=長野
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鏡池の近くの登山口は標識も無く非常にわかりにくい。
鎖のついた岩場が連続
P1尾根の核心部へ
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Tu,Ikさんが下見に訪れかなり苦労してやっと見つけたとのことで重ねて感謝する次第。さらにTuさんが本日欠席のWASTER尊師Yさんと二度目の偵察で全コース走破しているおかげで不安無く歩けるとあっては、私には真似できないその奉仕精神に敬仰するばかりである。
沢沿いの樹林帯から突然視界が開ける天狗平、昨日と違った角度から西岳の岩稜を望む。P1尾根へ急登が続き、調子悪い女性メンバーにTuさんが気を入れている間、ブナなど鑑賞しつつ休憩。望岳台に登りつくと岩肌の紅葉もちょうど見頃である。昨夜テントでデジカメの電池を無くし、代わりの電池を貸してもらうが不調。紅葉の写りも色がいま一つ、今日の恰好の被写体はやっぱり一眼でないとだめだ。
いよいよ核心部の連続する岩場地帯。ガイドマップに書かれているように、岩質がもろく滑りやすいので、鎖に頼らないわけにいかない。最初の鎖場上部でちょっとルートをはずしたら浮石を落としてしまいヒヤっとした(つい単独行の悪い癖が出てしまった)。大パーティなので落石には細心の注意が必要だと反省。岩壁にある舞台のようなテラスと洞窟を見て、ここが猿の踊場かと思うが、左に上がって平らになった所に「能の遊場」の看板有り一瞬何だ? 熊の字の間違いらしい。猿の踊場はわからずに幾つも鎖場を超え無念ノ峰に登りつく。稜線ピークはまだ先。
梯子のかかった下りの岩場で、梯子までトラバースする所(鎖有り)のバランスが悪くちょっと苦労する。続く蟻の塔渡りは高度感ばっちりだが通過は易しい。果敢にもこんな所でWASTER CLUBの横断幕を掲げて記念写真を撮る。この先も長い鎖場があって、岩が滑るので緊張する(私の靴底が減っているせいもある?)。
全員無事P1へ到達、女性メンバーもさすが山岳会員だけあってこの程度は余裕の表情。秋の澄みきった空に北アルプスをはじめとする信州のほとんどの山、富士山や苗場山にまで展望が及んだ。雨飾山が思わぬ方向にポツンとそそり立っている。西岳最高点へ続く稜線は、下から見上げる岩壁の凄さからすると意外に思える潅木と笹原の斜面に道が続く。
西岳から本院岳への稜線
岩壁の凄さからは予想外の易しい斜面が続く
| 迫力有る高妻山と乙妻山の姿
本院岳から眺める姿はピカイチか
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西岳最高点は展望無く狭い平凡な所、少し先の広場でランチタイム。長い鎖にぶらさがってキレットへ下降。1人ずつなので通過に時間がかかる。次の本院岳からはこれまで遮られてきた高妻山の山容が立派だ。他の登山者にも会うようになるが、Kaさんのホームページメール友達の方と初対面という一幕もあった。山で偶然知り合いに会うことはよく経験するけれど、こういうのは初めて。
大きく鞍部まで下り、紅葉に彩られた谷を見つめながら休憩。出発地の鏡池が近く見え、まっすぐ飛んで行きたい衝動にかられる。八方睨へ最後の登り返し、山頂にはもう他の登山者の姿は無かった。西岳のゴツゴツした山容を振り返り、厳しかった行程を思い返す。奥社からの登山道は高校時代に訪れて以来の懐かしい所。下り初めてすぐガスが出てきて久々にブロッケン現象も見られた。山頂でワインを飲んでしまったので、名物 蟻の塔渡りは巻き道を行く。昔の巻き道は崩れて無くなり、スラブ状を鎖を頼りにトラバース。さらにうんざりする鎖の連続。時間も遅いのでフリーの技術は関係無しで鎖にぶら下がってさっさと下る。奥社まで下ると突然団体ツアー客で賑わう観光地に変わる。道の整備状況良く、紅葉に岩に展望にと大変恵まれた山行も閉幕となった。
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