山スキー パルコール嬬恋〜破風岳〜万座スキー場 縦走
年月日 2003年3月30日(日)〜31日(月)
メンバ 単独
装備 山スキー,兼用靴,シール,テント,炊事具
参考 5万図「須坂,草津」,山スキールート図集1,Nifty FYAMAALP 山岳スキー,
ホームページ「すうじいの時々アウトドア」,他
天気 晴れのち曇り(30日),晴れのち曇り(31日)
タイム 万座鹿沢口(8:04)=パルコール嬬恋(8:35)ーゲレンデ頂上(9:17)…土鍋山(12:08/12:25)…破風岳
(13:34/13:57)…毛無峠(14:23/14:45)…幕営1950m付近(15:45//7:10)…御飯岳(8:08/8:37)
…黒湯山(10:07/10:28)…万座峠(11:20)…万座スキー場(11:43/13:45)=万座鹿沢口(14:35)

 以前パルコール嬬恋から四阿山往復したときに、ぜひ反対方向に行ってみたいと思ったコース。途中のピークを巻いて日帰りで行った報告例もあるが、1泊でじっくりピークを踏みながら行こうと思う。今年は積雪にも恵まれた方で快適なスキーが期待できる。 万座鹿沢口駅に車を置いて、土日のみ運転のバスでパルコール嬬恋へ、乗客は私のみ。パトロールに登山届けを出して出発。ゴンドラ頂上からわずか10分強で浦倉山。展望良く、行く手になだらかな縦走コースが横手山を筆頭とする志賀高原の山に向けて続いている。反対の四阿山の姿も立派で、前にスキーで通過した2箇所の急な段がはっきりわかる。
 土鍋山との鞍部へはまばらな針葉樹を縫って、広々して快適ななだらかな滑降が長く続く。コースを迷わないよう注意が必要。久々の重荷の滑降で、最初は要領がつかめず、転ばないようにボーゲンでゆっくりすべる。いかにも山スキークラシックルートという感じ。鞍部付近は広い雪原、スノーモビルが入った跡があったが、本日は人の気配無く静けさが漂っていた。シールを付けて土鍋山へ登り返す。わずかにスキー先行者らしき跡が見られる程度。
 土鍋山の最高点まで登りきると、破風岳の右手に、樹木が1本も無く殺風景な毛無峠が見える。行く手は急斜面に阻まれ、樹林が切れた急斜面に飛び込むのは雪崩が怖いし、文献にも危険とされているので、一旦引き返して山頂北西側の樹林帯をトラバースした。樹林が密で急斜面のスキー藪こぎに難儀した。やっと尾根に抜けて振り返り見ると、反対側の真っ白な斜面をトラバースすればずっと早いと思う。続く破風岳も展望良く、眼前にお椀を伏せたような御飯岳がどっしり横たわる。北側はすぱっと切れ落ちた岩場、東側へ毛無峠への滑降ルートを探すべく、上から覗きこんでは下が見えないので登り返す。迷った末やっと雪のつながった所を見出して、斜滑降で突っ込む。荷物もあるので時々立ち止まりつつ、転ばずに無事滑降できた。スキーでは通常、土鍋山のコルから巻いて通過するが、頂上から滑降できて満足。毛無峠でホッとして頂上を見上げると、所々ルンゼ状の岩場が露出して危険な斜面であった。
土鍋山から毛無峠方面を見る
破風岳と御飯岳、間に老ノ倉山が覗く
毛無峠から見る破風岳
岩場の左の急斜面を滑降した
 毛無峠の付近は風で雪が飛ばされて所々赤茶色の地肌が露出している。ここから林道もあるが、こだわって忠実に稜線をたどる。御飯岳へ登りの途中、風をよけられる適当な所で幕営。
浅間山〜四阿山〜浦倉山〜破風岳のパノラマ
御飯岳への登りにて
翌朝、浅間山から続く快晴のパノラマの中を御飯岳へ登り切る。ここも志賀草津の展望が楽しめ、スキー場までの最後のコースの確認をする。林道まで快適な滑降を期待したが、堅くて重い雪はちょっとすべりにくい。しばし林道上を行き、途中から最後のピークとして黒湯山まで寄り道した。
御飯岳から志賀高原の展望
盟主の横手山の左に岩菅山が白い
山頂から反対の五色温泉側は、雰囲気が一転して急峻な尾根が一気に高度を下げている。林道へ戻る短い滑降は、雪がやわらかくなり快適だった。朝の御飯岳から2時間くらい経っただけでこれだけ違うものか。
 林道沿いに1つピークを巻くと万座峠。北側の谷は地獄覗きといった様相。滑らない林道も最後の辛抱で、ゲレンデコースに合流して心に残る縦走の終了となった。ゲレンデをひと滑りして温泉に入ってからバスで駅へ戻る。車窓から縦走した連山を見ながら、それぞれのピークを思い出した。特に破風岳は急峻で、この角度からはとてもスキーで超えられないように見える。

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