山犬ノ段周辺の山「板取山,沢口山,蕎麦粒山,高塚山,千石平」
【月日】 97年11月23日(日)〜24日(振)
【メンバ】単独(マイカー利用)
【参考】 アルペンガイド「富士山周辺、駿遠の山」,1/50000地形図 千頭/井川

年月日 1997年11月23日(日)
天気 晴れ(東京地方は曇り)
タイム 東京I/C(5:35)=相良牧ノ原I/C(8:18)=上長尾(9:30)=山犬ノ段(10:35/10:50)
…八丁段展望地(11:15/11:25)…板取山(12:00/12:10)…天水(12:34/12:52)
…沢口山(13:42/13:56)…山犬ノ段(16:24)

【初めて足を運ぶ山域】
 南ア深南部といわれる一帯には全く足を踏み入れたことがない。先週は歯(親不知)を抜いた為、傷跡が痛んでおとなしくしくしていた。 だいぶ回復してきたものの大事を取って、今回は体調のこともあって単独にしては短か目のコースである。 深南部の山々の展望を眺めることと、道の状態を知ることを期待して 出かけた。やはり道のりは遠い。東名を下りてから大井川沿いに走り、上長尾で大きな 案内板に従って南赤石林道に入る。途中から未舗装になり、低床クーペの車底を壊さな いように慎重に低速で運転。林道に1時間かけてやっと山犬ノ段に到着。広いスペース に車10台以上駐車してあり、ハイキング中と見られる。この先はゲートが閉ざされ車 両通行止めだ。

【板取山までは整備された遊歩道】
 沢口山まで日没前ぎりぎりで何とか往復できそうだ。最初のピーク八丁段は頂上を踏 む道と巻道があり、往路は前者を行く。笹を刈り払った良い道が続いている。頂上手前 を右に入ると南側が開けて展望の良い八丁段展望地がある。駿河の低山が連なるが名前 は全然わからない。遠方には遠州灘や天竜川の河口も認められた。頂上を踏んで進むと 右側の演習林側へ分岐して下るみちが多数開かれている。巻き道を合わせ広河原峠から 板取山へ登る。頂上だけ人工的に北側の樹林が切り開かれ、眼前に前黒法師岳がそびえ ている。単独の無線の人が交信準備中だった。

大無間山〜光岳方面の山々
黒法師岳方面の山々
展望の良いピーク「天水」より望む
【行ってみたい深南部の山々】
 次のピーク天水は北側の展望が良く、朝日岳,大無間山,前黒法師岳,黒法師岳,丸 盆岳...と深南部の山の展望を満喫した。前黒法師の右に、不動岳もわずか覗いてい る。南ア南部の光岳〜茶臼岳〜上河内岳まで望め、その奥の3000m級の山は雲の中に隠 れてしまっていた。先着の静岡の単独登山者(山犬ノ段からここまで日帰りピストン) の方と話しながら山座同定した。

【沢口山への山深い道】
 天水から沢口山へは道が悪くなるが、黄色の道標が多数設置されているので迷う心配 は無い。急降下の後、カラマツ落葉のじゅうたんを踏んで平らな山稜を行く。沢口山で は寸又峡からのハイキングのグループ2組で賑わっており、まもなく下山していった。 帰路は板取山で名古屋の夫婦連れ(山犬ノ段からピストン)に会った以外は誰にも会わ ず、八丁段の巻道を利用。尾根道に比べると整備が悪く多少歩きにくい所があった。

【山犬ノ段小屋で会った登山家】
 山犬ノ段には昨年新築された綺麗な町営無人小屋がある。今夜の宿泊者は他に、静岡 の山岳会仲間風の7名,板取山で会った名古屋の夫婦,単独の人,6人ファミリー(子 供3人)であり、夜さらに2組入ってきたが悠々と寝ることができた。宴会中の7名様 にお酒をご馳走になった(私は来る途中で酒を買ってくるのを忘れた)が、うち1人は 静岡県山岳連盟隊で今年カラコルムのブロードピーク(8051m)遠征隊員だった杉本さん という方であった。静岡隊は雪崩で2名死亡者を出しており、スキルブルムの広島さん 含め現地では有名な登山家に多数会ったとのこと。はからずもこんな所で海外遠征登山 の道にはまることの是非についてお話を伺うことができた。

年月日 1997年11月24日(月)
天気 晴れ(朝一時霧)
タイム 山犬ノ段(6:02)…蕎麦粒山(6:30/6:36)…三ツ合山(7:25/7:30)…高塚山(7:57/8:05)
…三ツ合山(8:30)…千石平(9:24/9:38)…南赤石林道(10:13)…山犬ノ段(11:03/11:28)
=焼津I/C(13:30)=東名川崎I/C(16:40)

【原生林の道を堪能】
 小屋泊まりの人は板取山方面が多い様子。朝の蕎麦粒山は霧の中であったが、その後 晴れてきた。ブナとコメツガの原生林に心がなごむ。五樽沢コルでは、朝車で到着した 単独行氏と小屋に泊まっていた名古屋の夫妻が、ちょうど林道から登って来て挨拶。単 独行氏はすごいスピードで登っていき、すぐに見えなくなった。木の間越しに鋸山から 黒法師岳への尾根を眺めていくと、三ツ合山でその名の通り120゜の角度で3つの尾根 が合わさる。

【300名山だけのことはある高塚山】
 高塚山へ平らで整備された尾根道を散歩気分で往復。頂上手前で単独行氏が早々に下 山してくるのに会った。頂上は小広く草原状で、まばらな木立(ツツジ類)と周囲の緩 やかな山の眺めが、良い雰囲気をかもし出している。頂上標識を見て、ここは日本300 名山であることに初めて気づいた。さてはさっきの単独行氏は300名山早登り中か。 (もしや皆さんと登れる300名山をまた1つ潰してしまったかも)。

【深南部の深い笹道の入口】
 三ツ合山に戻って、アルペンガイドに紹介されている千石平へ向かう。急に道が悪く なり、上下も多く今までよりは体力を使うようになる。千石沢の下山路分岐から千石平 のピークまで笹を刈り払った道が付いていた。千石平頂上のわずかのスペースは笹が刈 ってあるが、展望は無く周囲は深い笹に覆われている。道標は先の尾根を房小山,バラ 谷山方面と記している。しかしこの先の尾根は道の無い深南部の難路の一つのようで、 入口からひどい笹薮となっていて、黒法師岳への縦走は相当な覚悟が必要と思われる。

【林道からの展望は良いけれども...】
 荒れた千石沢の道を南赤石林道へ下る。所々の目印を頼りに浮石に注意して行く。林 道歩きを小一時間で出発地へ戻る。山を削った林道が延々と続く様子は痛々しい。この 林道は故田中角栄氏の力でできたとは、昨日静岡山岳連盟の方に伺った話である。これ だけのことをやらせてしまう力については敬服に値するが、ちょっと力の使い道が誤っ ていたと見られる。せめて恩恵にあずかって、尾根道より楽で展望も非常に良い人工的 林道を利用させてもらって歩いて戻る自分であった。

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