【相変わらずごちゃごちゃした台北市街】
年月日 2009年4月29日(水)
天気 晴れ
タイム 成田空港(9:20)→NH1081→台北桃園空港(11:50/12:30)=[路線バス]=台北駅(8:40/9:30)
=[タクシー]=国王大飯店[エンペラーホテル](14:30/15:00)…迪化街…雙連駅(16:40)
→[MRT]→龍山寺駅(16:50)…龍山寺…西門駅(17:40)=[タクシー]=ホテル(18:00)

信仰深い人々でごったがえす龍山寺
 往路の飛行機はAさんをご一緒にご案内することに、今回私がツアーアレンジを行ったのでちょっとした添乗員気分だ。まずは台北駅へリムジンバスで移動、タクシー代も安いのだがバス代はさらに日本では信じられないほど安い。バスの車窓からは日本のコンビニなどおなじみの看板が目に付く。新幹線開業に伴い広々と改装された台北駅で、日本でネット予約した明日の特急券を受け取る。簡素なホームページであったが、印刷した紙を見せるだけでスムーズに購入できた。
 前回台北に来たのは6月で湿度がとても高かった印象があるが、1ヶ月ちょっと違うと風がさわやかで気候はだいぶ違う。これから数泊お世話になるエンペラーホテルへはタクシーで向かうが、口頭や地球の歩き方を見せても運転手に目的地が通じない。我々の発音では駄目、漢字も日本語用の簡略化したやつは読めないみたい。ホテルバウチャーの住所を見せてようやく理解してくれた。
 市内観光ツアーに参加のIさんが戻ってくるまで時間あるので、Aさんとデート気分で台北見物に出かける。最初は歩いて迪化街へ、「旅サラダ」の台湾編で真っ先に紹介されてた所。ホテルから30分ほど歩くのだが、歩道はごちゃごちゃ段差がガタガタ物で塞がれたりで、のんびり歩ける状態でない。横断歩道を青信号で歩いていても、車にバイクが突っ込んでくるので要注意。特にバイクの多さには閉口する。迪化街は台湾の歴史の舞台にもなったという問屋街でいわば「アメ横」か。古い建物の中は食料品のマーケット、アーケード街に漢方薬・香辛料・からすみ・小物の装飾品などの店が並び、巨大貝柱など珍奇なものも多い。値札が無い店が多く買値は交渉しだい、観光客の姿も少なく台湾通向きだ。もっと台湾慣れしてから来るとより楽しめそうだ。
 次は地下鉄で龍山寺へ。大きな線香を燃やしながらあちこちの神様に熱心にお祈りする信仰深い市民で大賑わい。人々の意気込みと赤色のケバケバしい装飾に圧倒された。ここから新しいファッション街の西門町まで散歩、古い雑然とした街なみから近代的な商店街への変化を楽しむ。歩行者天国は若者がいっぱいで新宿駅東口のような雰囲気だ。ホテルでIさんと合流し、近くの台湾料理レストランで初日を祝う。ちょっと薄いがさわやかな台湾ビールと薄味の料理に食が進み満腹。

【渋滞、落石?!、代表的観光地の太魯閣渓谷】
年月日 2009年4月30日(木)
天気 曇り一時雨
タイム ホテル(8:45)…台北駅(9:30)→[特急太魯閣号]→花蓮駅(11:45/12:20)
=[レンタカー]=太魯閣渓谷入口(13:00/13:20)=長春祠(13:30/14:30)=燕子口=布洛湾
=九曲洞=天翔グランドフォルモサホテル(16:00)

長春祠から崖上の寺院へハイキング
 朝は各自思い思いに付近の散歩を楽しむ。近くの公園では人々が集まって体操や太極拳の真っ最中、朝から大変活気を感じる街だ。台北駅から自強号(特急列車)で東海岸の花蓮へ移動。同じ自強号でも新型の太魯閣号で一番速いので人気が有り、ネット予約でも満席で何回かトライしてやっとOKになった。同乗のお二人の感想は特に空調が不安定だったのがいまいちとの印象。ホテルなどでも台湾の空調はこれでもかと冷やすと思うと、ちょっといじると全然利かなくなったりする。
 花蓮駅ではレンタカー会社の人が私の名前を掲げて待っていてくれるはずだったが、着いてみると見当たらない。20分近く待ってもそれらしき人は現われず、レンタカーを予約したのは玉山ツアーを申し込んだのと同じ台北のツアー会社で、そこへ電話すると日本語が通じてほどなく迎えに来てくれた。事務所は目と鼻の先の所にあり、場所がわかっていれば歩いても行ける所だったが、駅から看板は見えなかったのだ。ちなみに以前台湾では日本の免許では合法的には運転できなかったのが、数年前に日本免許証の中国語翻訳書類を準備することで運転が認められた。
山峡の地に立つリゾートホテル
 手続きをしていよいよ台湾の道を運転開始。左ハンドルで慣れるまでは要注意だが、台北のすざましい交通事情に比べてこのあたりは田舎なので交通量も少なめで問題ない。セブンイレブンで食べ物を仕入れ、渓谷入口にある駐車場で案内図を確認しランチタイム。別の谷を歩くサカダン歩道の入口がある。周辺は断崖に囲まれ、付近で最も高い断崖では2400mクラスの山頂から一気に切れ落ちているというから日本でもなかなか見られないスケール。ザッとにわか雨が降ってきたが長くは続かなかった。
 車で太魯閣渓谷の代表的な見所に寄りながら今宵の宿泊地、天翔に向かう。二股の滝上に立つ長春祠から断崖をジグザグに切り開いた頭上の禅光寺歩道を歩く。道路工事に伴う慰霊碑や記念の蒋介石像など建物と洞窟をめぐる急坂のコースで歩きがいあり、観光客で上まで登ってくる人は少ない。次は燕子口、断崖に文字通りツバメの巣跡の穴が沢山開いている。バスツアー客が大勢歩いて探勝しているが、一方通行で車が入れたので我々は車の中から見物。水の色がにごり気味なのが残念、昨年の台風がまだ影響しているみたいだ。大型バスが多く、散策のための乗り降りやすれ違いのため渋滞が激しい。平日でもこれだから休日が思いやられる。最後は九曲洞を散策のつもりだったが、なんと落石の為立ち入り禁止。後でTVニュース判ったのだが、正にこの日落石で複数のけが人が病院に運ばれたそうだ。運が悪かったけれど落石に当たらなくて良かったのか。かわりに渓谷から別れて登った所にある布洛湾に立ち寄る。名前から滝でもあるのかと連想していたが、付近は原住民の遺跡になっていて閑散とした観光施設があるだけ。夜には伝統衣装をまとったタイヤ族のダンスなどイベントが行われるらしい。
 川原が広くなった渓谷を詰めていくと、大きな橋を渡って観光拠点の天翔地区に着いた。宿は山峡には不似合いな大きなリゾートホテル。日本からインターネット(台北ナビ)で予約したのだが、三人部屋なので宿泊代は案外安くすみ、下層フロアのため眺めは良くないものの広くて豪華な客室であった。館内を一周して屋上庭園とプール、室内温水プールや娯楽室、渓谷開拓の展示資料など見る。ここもダム開発など、統治時代に日本が多くの技術的貢献をもたらしている。夕食は付属のレストランで中華料理、昨日同様日本人の口に合う味付けだ。(登山ハイキング編へ)

【何かとびっくりの温泉街とリゾート湖】
年月日 2009年5月1〜2日(土)
天気 晴れ
タイム 廬山温泉(8:10)=[レンタカー]=埔里=日月潭(9:30/9:50)=高鉄台中駅(11:50/12:52)
→[新幹線]→台北駅(13:43)…国王大飯店(14:20/16:00)…中山駅→[MRT]→台大醫院駅
…二二八和平公園…総統府…西門駅→[MRT]→中山駅…ホテル(18:30)

廬山温泉中心街のつり橋
 (登山ハイキング編から続く)台湾も三連休とあって行楽の車が多いメインの道路から、歴史ある温泉街の廬山温泉へ向かう。旅行会社は最後の一部屋を予約したと言っていたが、客引きもやっていてどこでも良ければ泊まる所はありそう。昨年台風による洪水で川に近い宿は大きな被害を受けた模様で、復旧工事が進んでいる。手つかずで放置されたままの建物が痛々しい。我々の宿、観月荘は対岸の斜面をうねうねと登った高台にあり、建物前の広場に小さいプールと遊技場があって、ここから緑に囲まれた川沿いの温泉街が一望でき、高層ホテルが並ぶ中心街の雰囲気はどこかの日本の温泉みたい。
 部屋は広くて屋根裏的2階部分もある温泉バスタブ付きの部屋。照明や空調やTVなど使い方がわからずあれでもこれでもないと部屋中のスイッチを試すことに。温泉のスイッチを入れるといきなりジャグジーが噴出して頭から水を浴びてしまう。やっと要領が判って交代でゆったりと温泉に遣ったあと、中心街へ散策+夕食へ。飲食店・土産物店が軒を連ねる中心部には歩行者専用吊り橋があり、下の源泉では温泉卵をゆでていて、隣は立ち寄り露天風呂がある松田温泉会館、と日本の影響が明白。店の入口にある水槽を泳いでいるマスを、その場で料理してくれる適当な海鮮の店に入って夕食。一通り料理がセットになっていて安い!ご飯が洗面器に山盛りで出てきたのには笑った。
 朝は山側へ散策に出かけた。青空の元でのウオーキングは気分良いが、林道を沢沿いへ進んでいくと洪水の被害が痛々しく復旧工事の真っ最中。外から観月荘の建物を見ると我々の部屋だけが屋根裏が突出していてやはりスペシャルルームだ。散歩後の朝食は質素でちょっと期待はずれ、でも広い部屋で宿泊料は日本と比べれて非常に安いのでまあ良しか。霧社事件の碑がある霧社から酒と水と美人?の町、埔里を通過して、リゾート湖の日月潭(Sun Moon Lake)へ。台湾屈指の高級リゾートホテルがある所。少しドライブして景色を眺めてから台湾高速鉄道の台中駅へ向かう。市街地もあまり迷うことなく無事レンタカーを返却、近代的な駅で麺類のファーストフードを食べて一息つく。
 駅の作りや車両は日本にそっくりの台湾新幹線に乗車、1時間で台北駅に戻ってきた。駅の東側に登山用品店が並んでいる一角があって店をのぞく。道具は日本で買ったほうが良い感じだが、登山地図や山岳雑誌などは興味深い。エンペラーホテルに戻り、今朝日本出発の2名と合流。夕方、付近のマーケットや日本人街を歩いたり、Iさんが早朝10kmウーキングで既に見てきたという二二八和平公園〜総統府辺りまで地下鉄で行ってみた。警備がものものしい所だが、いつも散策を楽しむ人が多く、大きな看板は市民自転車デー?の案内だったりして健康的なお国柄が感じられる。
 夕食は遼寧街の夜市で海鮮を中心に全員集合の歓迎会。こういう屋台街、台湾人は本当に好きみたいでどこでも見かける。串焼きにデザートに何でもあり、雑多な匂いが漂っている中でも臭豆腐は強烈。Iさんの目利きで海鮮店を選ぶと2階に案内され、ここでも豪快に料理を楽しんだ。ビール駄目な方がジュースを頼んだら巨大紙パック入りがドンと来る。食べてみたかった臭豆腐をひんしゅくの目にもめげず注文。複雑な臭みの融合状態、やはり食べきれる量ではなかった(登山ハイキング編へ続く)。

【真夏の太陽と海 高雄へ】
年月日 2009年5月6日(水)
天気 晴れ時々曇り、にわか雨
タイム 台北駅(8:43)→[新幹線]→左營駅(10:18/10:40)→[MRT]→高雄駅(10:50/11:05)
→[MRT]→西子湾駅(11:20)…前英国領事館…中山大学(10:50/12:27)=西子湾駅(12:35/12:50)
→[MRT]→鹽堤埔駅…美麗島駅(13:50/14:00)→[MRT]→高雄駅(14:05/14:30)
=墾丁(16:50)…ユースホステル(17:10)

前英国領事館から高雄湾と市街地を望む
 (登山ハイキング編から続く)本日帰国の同行の皆様とお別れして1人で台湾一周旅行へ向かう。まず新幹線で高雄へ、開業したばかりのMRTを利用して高雄市内を見に行く。市民でもまだ自動改札の通過に戸惑っている様子ある。こちらは最高気温30度で真夏の暑さだ。西子湾までMRTで行き、商店街を抜けると、海沿いに観光スポットがある。運河状の水路に並ぶ漁船群、高雄湾突端の岩場状台地に建つ灯台、赤レンガの前英国領事館が建つ高台に登ると高雄湾と市街地のビル群が望める。先は中山大学の門をくぐって大学の構内になり、台湾有数のエリート大学らしい。広大なキャンパスに海の景観と大変恵まれた環境だ。西子湾駅へもどるマイクロバスが運行されているので利用する。
 この暑さでは高雄駅まで歩くのはしんどすぎる。MRTで一駅先へ行き、地上へ出ると現在位置がわからなくなり道に迷う。歴史博物館の建物を確認し、公園の緑が広がるの愛河の景観を眺めながら橋を渡って六号夜市方面へ。新鮮な魚介類で豊富で夜は大変な賑わいらしいが昼間は閑散としている。高雄駅から最南端の地、墾丁までは共同運航のバスが多数出ていて、なんと24時間運行されている。バス乗り場まで少し離れていて、歩いていく途中「バスより早いよ」と客引きに何回も声をかけられた。
 墾丁行きの大型バスは、最初高速道路に乗って快適に走るが、やがて海沿いの小さな町ごとに止まって乗客の乗り降りがあるので確かに時間がかかる。たまの外出なのか楽しそうに乗りこむ家族連れなど、のんびり眺めているのも楽しい。名前聞いたことある恒春という最南端の結構大きい町を通過するとようやく墾丁国家公園に入り、延々3時間以上の路線バスの旅が終わった。ビーチには海水浴客・ダイバーなどマリンスポーツのメッカで、夜には中心街が屋台村に変身。レストランや屋台の看板がライトアップされ並び若者で大賑わい、私も食べ歩きを楽しんだ。国家公園という堅苦しい名前に似合わない全くのリゾート地だ。

【最南端の海から東海岸を北上】
年月日 2009年5月7日(木)
天気 晴れ時々曇り
タイム 墾丁(8:40)=[タクシー]=鵝鑾鼻(8:50/9:45)=[回送バス]=墾丁(9:55/10:00)
=[路線バス]=坊寮駅(11:08/11:35)→[急行]→台東駅(13:13/13:24)
=[路線バス]=市街地=[タクシー]=台東駅(14:30/15:20)→[特急]→宜蘭駅(19:20)

大突石山と墾丁ユースホステルの中華寺院風建物
 台北ナビで予約したユースホステルは中国寺院風の大きな建物群に客室が点在、宿坊に泊まっているようなおもしろい所。熱帯植物の樹海と草原の奥にシンボル的な大突石山(318m),大山母山など珊瑚礁岩が隆起した突起がポツポツある独特の景観。朝食前には海岸の岩場を巡る遊歩道を散策、早朝から磯釣りを楽しむ人の姿も見られた。珊瑚礁岩の頂上へ登る道は無いみたいであり、レンタサイクルで森を巡るか海で遊ぶかである。今回台湾に「巨樹ツアー」という忘れ物をしそうだと気づいたこともあって、早めに先へ進むことにした。まずはここまできたら台湾最南端の地、鵝鑾鼻へ行ってみる。路線バスの本数は少ないらしく、タクシーを拾っていった。料金は事前交渉できっちりいくらと決められた。珊瑚礁石灰岩が侵食され裂け目や穴だらけの溶岩台地のような複雑な地形、トゲトゲのサボテン状など珍しい熱帯植物が茂る間を縫って作られた遊歩道を巡る。展望台から海や周辺の磯、熱帯樹海の広がりの眺めが良く、人が少ないビーチや磯の散策は気分良かった。公園前はひすいなどみやげ物店がひしめいているが朝早いせいか観光客の姿はまばら。
台湾最南端の鵝鑾鼻
 止まっていた路線バスの運転手に、直通の高雄行きバスの時間を聞くと、まだ待ち時間長いようでバス停で待っていると、自分のバスに乗れという。始発バスが出るところまで回送で送ってくれてラッキー!別の高雄行きバスに乗り換え、台東方面の鉄道に乗るため途中の坊寮駅で下車。南廻線は本数が少ないがタイミング良く宮光号(急行列車)に乗れた。台鉄ではローカル列車以外は全て座席指定、ガタゴト走る昔の日本の夜行列車のようで懐かしさを感じる。台東駅に降り立つと、隣接してシャカトウをはじめとする名産のフルーツマーケットがある。離れている市街地へバスで行ってぶらつく。檳榔という看板を掲げた店を台湾じゅうで見かけるが、ほとんど何も置いてないので何かと思っていた。ここ台東の街中で4人程の若い女性が手作業で葉巻のようにして作って箱詰めしているのをはじめて見た。後で調べると檳榔とは台湾独特の伝統的なチューインガムのような嗜好品で、下品なので最近は嗜む人がかなり減ったそうだ。
 この町は大したものが無いので、宜蘭まで自強号で向かう。途中駅で名物売り子の駅弁を購入、列車が着くと飛ぶように売れている。鳥肉と煮卵が入り香辛料の臭いが強い、奮起湖駅弁とほぼ同じだが味はさっぱりした感じか。途中駅で若者や女性などいろんな人が乗り込み満席、立席で乗ってる人も。所々車窓から台湾の山も望めるが、午後になると上部は雲で隠れてしまう。先に訪れた花蓮まで来て台湾一周は達成。宜蘭駅到着は夜になった。ここは駅前に手頃なビジネスホテルがたくさんあって便利(登山ハイキング編へ続く)。

【平渓線で台湾版小さな旅】
年月日 2009年5月9日(土)
天気 晴れ
タイム ゲストハウス…宜蘭酒造(7:50/8:30)…宜蘭駅(8:40/9:00)→[急行]→瑞芳駅(10:08/10:16)
→[LOCAL]→菁桐駅(10:58/11:40)…平渓駅(12:10/12:20)→[LOCAL]→十分駅(12:35)
…十分瀑布(13:05)…十分駅(13:30/14:10)→[LOCAL]→侯桐駅(14:25/14:37)
→[急行]→台北駅(15:30)…国王大飯店(15:50/16:00)=[タクシー]=圓山大飯店(16:15)

線路際に鉱山時代の街並みが残る十分
 (登山ハイキング編から続く)宜蘭にもう一泊、中華料理にも飽きたので、夕食はデパートの前にあった牛排(ステーキ)レストランへ。適当なセットを注文すると、値段安いのにボリュームあってパイ包みスープやデザートも付いてGood! 朝は喫茶風の店へ、ハムエッグ風とコーヒーが出てくるが肝心のパンをどうしても出してもらえず近くの店で買ってきたら店の女の子に笑われた。別の人が注文したメニューの方が良かったな。地元向けの店は変わらず中国語メニューが意味不明、英語も通じない(まだ日本語話した方がましか)。肉野菜フルーツが満載で朝から活気あふれる町のマーケットを眺めてから宜蘭酒造を見学。開館と同時にバスで観光客がたくさん押しかけていた。紅麹を原料とする紹興酒系のお酒が中心、中国酒に関する展示やずらり並んだおみやげの店を見る。お酒はいまいちなので行動食用に紅麹入りのおむすびと菓子を買う。
 映画の舞台になった九扮も魅力的だが普通の観光地は避けて、今日は「世界の車窓から」の台湾編でも紹介された平渓線の旅へ、一日乗車券を買って行く。土曜日なのでレトロな風景を求めてこちらも若者がいっぱい、40分程ローカル線に揺られると終点の菁桐駅。駅周辺は炭鉱跡を巡る歩道があり、坑道・倉庫・トロッコ操車場のレールなど原形を留めて往時を物語る。周辺は復興された老街に土産や飲食店が軒を連ねて賑わっている。十分駅近くは線路が炭鉱集落の真中を突っ切り、人々は線路上を平気で歩く。目の前を列車が通る店で陽春麺とお勧めのゆば巻きを食す。見所の1つとされる十分瀑布まで歩いてみると、バリケードで封鎖され中を見ることができない!何やら所有者と当局でもめてるらしいが、パンフレットにも道中にもそんな事は書いてなかった。

【故宮博物館と巨大御殿グランドホテル探訪】
年月日 2009年5月9〜10日(日)
天気 晴れ
タイム 圓山大飯店(16:40)=圓山駅…孔子廟…圓山駅→[MRT]→士林駅(17:20/17:25)
=[路線バス]=故宮博物館(17:40/19:40)=[路線バス]=台北駅東口…飲食街…中山駅(21:40)
→[MRT]→圓山駅(21:50)=圓山大飯店(22:00//8:10)…圓山風景區…忠烈祠(8:45/9:20)
…圓山大飯店(9:40/10:20)=[路線バス]=桃園空港(11:40/13:00)→NW1082→成田空港(17:10)

圓山風景區側より圓山大飯店の裏を見る
 早めに台北に戻り、エンペラーホテルに預けた荷物を回収してから最後の宿泊先、台北で一番目立つ圓山大飯店へ。ど〜んと聳える宮殿風建物のロビーに入ると、まるで寺院の中にいるよう。真っ赤な支柱に金銀装飾の天井、石の彫刻や仏具など骨董品がショーウィンドウにずらりと並んでいる。客室フロアに上がると回廊が一周していて、内側の窓無し部屋だと施設が豪華なのに案外安く泊まれる。
 ホテルを起点に台北市内の観光めぐりへ。圓山駅まで無料シャトルバスを利用し、まず駅近くの孔子廟を見に行く。周辺は他のお宮や公園に囲まれて、土曜日なので一段と多くの市民で賑わっていた。のど自慢大会?が催されて日本の歌も披露されていたがちょっと騒々しい。そして土曜日に限って夕方から無料となる故宮博物館へ向かう。無料もさることながら、時間が無い観光客にとって普段は閉館してしまう夜に入館できるのが有り難い。台湾が国の威信をかけた巨大プロジェクトとあって、建物の大きさにも内部展示の広さにも驚かされる。北京の博物館は何も無く、国宝級の秘宝は全部台湾に移されてしまったと言い、歴史時代別に分けられた展示室をザット見ていると、これでもかと芸術性の高い展示品が溢れていて感動する感覚も麻痺してくる。ポスターにも掲げられた翠玉白菜や肉形石などは秘宝中の秘宝という目玉だそうだ。
 士林夜市で最後の夜を過ごそうかと思っていたが、乗ったバスは近くを通らず結局台北駅の近くまで来てしまった。士林夜市は次回のお楽しみとなる。台北駅周辺のフードコートやレストランには酒類を置いていないので、結局、中山の日本人街近くで飲み屋風の店に入ることに。翌朝は圓山大飯店内を探訪、ホテルの裏手からは裏庭のように圓山風景區へのトレールが続いており散策に好適。裏側から見るホテルの建物もど〜んとビッグだ。例によって散策・太極拳・吟唱など楽しむ市民が多数訪れている。緑地に掘立て小屋を建てて居住している人も見られたがこれってホームレス? 緑地の下の道路に出て少し歩くと衛兵が人気の忠烈祠がある。9時から始まる衛兵の交替式を見物するために観光客が大勢集まっている。武装して暑い門前に表情を全く変えず直立不動なのは驚き。時間になると銃をバトンのように自在に操りながら敷地内を行進し、拝殿前で交替の儀式を行う。20分間のパフォーマンスは見ごたえがあった。ホテルに戻り、これにて Taiwan time is up! また来るときまでさようなら。

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