キッツビュールから列車でザルツブルクへ、締めはザルツブルクの丘歩きと観光
年月日 2013年7月27-29日
天気 雨のち曇り
タイム SnowBunnys BackPackers Hostel(8:40)…Kitzbuheler Hornbahnen(9:30/9:50)〜(Seilbahn)〜Gpfelhaus(10:08) …Kitzbuheler Horn(10:18/10:30)…Gpfelhaus(10:35/10:45)〜(Seilbahn)〜Kitzbuheler Hornbahnen(11:00) …SnowBunnys BackPackers Hostel(11:35/11:45)…Hahnenkamm Bahnhof(12:00/12:15)=(REX)=Salzburg HBF(14:02) …Mirabellgarten…Getreidegasse…JUFA Salzburg City(17:00/18:25)…Kapuzinerberg Franziski Schlossl(19:10/19:20) …American Bar(20:10/21:10)…JUFA Salzburg City(21:30//8:20)…Festung Hohensalzburg(9:00/10:50) …Museum der Moderne Monchsberg(11:10/11:20)…JUFA Salzburg City(11:52/12:03)…Bus Stop(12:13/12:20) =(CityBus)=ザルツブルク空港(12:50/14:35)→OS7265→フランクフルト空港(15:40/19:20)→JL408→成田空港(13:30)

キッツビュール旧市街は車の乗入れ禁止で、カフェレストランのテーブルが並ぶ
 昨日の夕方はあんなに晴れていたのが嘘のように朝からしっかり雨が降っている。ロープウェイでキッツビューラーホルンに登ってから軽いハイキングをと考えていたのに出鼻をくじかれた感じだ。とりあえず街中をぶらぶらと散歩する。ハーネンカム駅の方に向かう途中、巨大な屋敷風の建物が目を引き、昔の由緒ある建物が今はグランドホテルになっているようだ。ハイキングコースもあるハーネンカムバーンはしっかり動いているが、観光客の姿は無くスキーの為に存在しているような所。昨日も来た旧市街を抜けてホルンバーネンの山麓駅へ向かう。この天気なのにハイキング姿の人々がたくさん集まって、女性のガイドが引率してロープウェイに乗車している。雨は降り続き山頂方面は完全に雲の中に隠れているので、私はハイキングはやめてこの町を象徴する山頂だけは往復の観光で訪れることにする。中間駅のプレツァーアルム(1272m)に高山植物園のあるアルペンハウス(1669m)へ向かう新しい回転式ゴンドラがあり、山頂へは10分間隔で発車している旧式のロープウェイに乗る。ギッフェルハウスという山頂駅の外は完全にガスの中、雨具を着て山頂までは遊歩道をゆっくりと10分ほど登る。風が強くて雨具でも寒いぐらいだ。さきほどのハイキングの団体は、この天気の中歩いて下って行った。ホテルなどの滞在者向けに観光協会主催の無料ハイキングガイドツアーを平日の曜日ごとにコースを変えて実施しているようだ。巨大なテレビ塔が建つ誰も居ない山頂の周りは、各方面の山岳展望図が設置されている。グロースグロックナーはもとより、昨日は見えたヴィルダーカイザー山塊やグロースヴェネディガーに加え、ローファラーシュタインベルゲ山塊、ツィラータールアルプス、ドイツのツークシュピツェまでも見えるという。15分ほど粘っても完全にガスに覆われたままで、展望図をデジカメで写して後は想像することしかできない。
大賑わいのザルツブルク一番の繁華街ゲトライデガッセ、後方の崖上はメンヒスベルクの丘
 あきらめて下山したあと、町の中心を少し外れたスポーツセンター付近まで歩いてみるが特に見どころは無い。線路脇に古城が建っているが、近くへ行くと私有地で見学などはできないようだ。商店が開いて地元の人が買い物に来るためか道路は多くの車で混雑していた。悪天候ということもありキッツビュールは期待外れだった。デポした荷物を取りにホステルへ寄り、早めにハーネンカム駅から2時間おきに出ているザルツブルク行きのREX(快速)に乗車。券売機でお釣りがでなくて車内料金で32.8Euro払う。鉄道はバスに比べだいぶ割高に感じるが、この便は空いていてゆったりできた。標高の高い山は依然として雲の中で車窓から全く眺めることができない。湖畔のリゾート、ツェルアムゼーを過ぎて、ビショフスホーフェンで往路に乗った路線に合流。少し天気が良くなってきて、ヴェルフェン付近の古城や両脇の石灰岩の絶壁を再び眺めていく。
 ザルツブルクに着くと山から平地の天気に変わったのか晴れ間もでてきた。この日は中心街の先、少し離れた所にあるJUFAが営むホステルのSingle部屋を予約していた。最後は飛行機の時間まで残った時間を街の観光で過ごすといういつもの手筈である。駅から見物がてら歩いて、ミラベル宮殿と庭園の中からマカルト橋でザルツァッハ川を渡り、対岸のメンヒスベルクのエレベータへ。こういうエレベータは珍しいので興味深かったが、中でコンサートをやっていて運休中ということだった。ザルツブルク音楽祭のイベントの影響で一部見学できない所があるのだ。テレビでも見たことある崖下の馬洗い池を見て、観光客があふれる一番の繁華街ゲトライデガッセをジェラートを食べながらそぞろ歩く。後方の崖上はメンヒスベルクの丘で、古い縦長の金属カバーのようなものが崖上まで繋がっている。中は荷上げ用のリフトなのだろうか、先ほどエレベーターを見れなかっただけに気になる。両脇の建物内に路地裏の様に作られた通路に入っていくのも楽しい。中にも店が並び、テレビで見たホットドック店の前はやはり長い行列ができていた。モーツァルト生家の前も写真を撮る人でいっぱい、一階がコンビニになっているのはちょっと驚き。旧市街の中心部を抜けてさらに10分ほど歩くと、予約したホステルだ。近代的で青少年・家族向けとされている大きな施設で、ネット予約の部屋は2段ベットの相部屋を1人で使用するというものだった。朝食付60.4Euroとちょっと高めだが安心できる所だ。
 夕方はまず、空港行きバス乗り場を聞いてザルツァッハ川の対岸にあるバス停を確かめた。付近の裏手にはカプツィナーベルクの丘があって、建物の間の坂道を登っていくとヘットヴェア砦という展望台で、旧市街の街並みとホーエンザルツブルク城塞やメンヒスベルクの丘を眺める最高のローケーションだ。隣に教会と修道院があり、その先に丘全体に広がる城跡公園内の遊歩道が続いているので、最上部目指して登ってみた。19時を過ぎてもまだ十分明るいので、散歩やジョギング中の人を時折見かける。丘の最高点(636m)には小さなお城が建っていて、中は昼間のみのレストランで今は締まっていた。市民の山ガイスベルク(1287m)や市内の北側の眺めが良く、南側の旧市街の方は樹木に遮られて見えない。鉄の階段を下ると古い城壁の石垣を下から仰ぎ見ることができる。ここから南側の城壁に沿った歩道が続いていて、先ほどの修道院に戻ることができた。ほとんど樹林帯の中であるが、時々南側が開けて旧市街を隔てたホーエンザルツブルク城塞やウンテスベルク(1853m)を垣間見れる場所もあった。1時間ぐらいカプツィナーベルクの丘を歩き廻って遺跡巡り気分も加わってなかなか楽しめた。旧市街に戻りオルターマルクトの広場でリストランテ屋外テーブルに腰掛けて夕食タイム。アメリカンバーという名前の店なので気分が変わるかと思ったら、肉料理はやはりジャム付のカツレツだった。肉はターキーでミラノ風ということでこれまでより厚めで出てきた。

カプツィナーベルクの丘からホーエンザルツブルク城塞を垣間見る、後方の山はウンテスベルク 夕暮れのザルツブルク大聖堂横のモーツァルト広場にあるリストランテ屋外席

 最後のオーストリア式朝食バイキングは充実していて満足いくものだった。ザルツブルク観光でははずせないホーエンザルツブルク城塞へ向かう。正面に回らず裏側からノンベルク修道院の横を通って半周する形の道を登った。途中城塞の建物東側に入っていく古いケーブルがあり、ちょうど職員がこれを利用して上がっていく所で、珍しい光景だった。もちろん一般の人が乗ることはできない。開場前なので券売り場に誰もおらず、チケット無しでそのまま入れてしまったので、先に上の様子を見てきてから買いに戻った。割といい加減である。建物内部が博物館になっている自由見学エリアと、ガイド付見学エリアの両方を見れる。後者は30分おきのスタートで人数制限があるので、早めに並んで待っている必要があるが、日本語のオーディオガイドを貸してくれて、往時を偲べる建物内の部屋や歴史的変遷を解説した城塞の模型を見学し、塔の屋上の見張り台に上がって展望も楽しめるので、待った甲斐は合った。続いてメンヒスベルクの丘の上の歩道を近代美術館まで歩き、この辺に例のエレベーターがあるはずだとうろうろ探すと、美術館の中が乗り場だった。美術館の地下を掘って崖下に抜けられるように作られた近代的なエレベータだった。今日は通常通り動いていて、午後の帰国便までの時間も無くなってきたので、このエレベーターで下に降りて(2.2Euro)、土産物でも物色しながら再びゲトライデガッセを歩いてホステルまで荷物を取りに戻り、帰国の途に就くことに。街の観光といっても、崖とか高い所ばかりに自然と足が向く自分であった。

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