富士山周辺「雨ガ岳〜毛無山〜天子山塊」縦走
【月日】 97年11月2日(日)〜3日(祝)
【メンバ】単独
【装備】 1人用テント・シュラフ・炊事具

年月日 1997年11月2日(日)
天気 晴れのち曇り時々雨
タイム 河口湖(9:48)=(定期バス)=根原(10:33)…端足峠(11:33/11:43)
…雨ガ岳(12:46/13:08)…毛無山(14:45/15:10)…(途中引き返す)
…頂上直下の麓/下部分岐にて幕営(16:10)

【富士五湖周辺の山から足跡を伸ばす】
 だいぶ以前、御坂山塊縦走路からつながるように、精進湖あたりから東海自然歩道を 根原まで歩いてきて、時間切れとなったことがある。今回はこの続きで、自然歩道では なくタイトルにある縦走路を歩いて、南部安倍奥方向へと目指す計画とした。アルペン ガイドには、笹が深いところがあり一般向きでないと記されており、どこまで行けるか は未定。最長は思親山を越えて身延線の井手駅までを考えていた。

【中高年登山ブーム全盛】
 好天の連休とあって、電車は登山者で一杯。河口湖駅で水4リットル汲んで、超満員 の新富士行特急バスに何とか乗り込む。しかしほとんどの乗客は足和田山や氷穴付近で 降りてしまい、雨ガ岳登山口の根原で下車したのは私一人だった。

【端足峠では二組の登山者と御一緒になった】
 バス停から少しもどって見覚えのある道に入る。A沢貯水池から東海自然歩道を少し たどり、指導標に従い端足峠への登路に入る。端足峠ではグループ二組に出会った。こ こは富士山の姿が美しい所(カラカラ天気で積雪が無いのがやや残念)。一組は雨ガ岳 登山後で、竜ガ岳方向の道をたどっていった。もう一組は地元の御夫婦で、自然歩道か らここまで足を伸ばしたとのことで、ここはお気に入りで時々訪れる場所だそうだ。

【雨ガ岳付近は歩きやすい道】
 雨ガ岳への登路は笹が刈払いされていたので歩きやすかったが結構急な登りである。 下山してくるパーティー二組に出会った。頂上では1人アマ無線の人が居ただけであっ た。時折富士山に雲がかかる。毛無山方面にパラグライダーが舞っている。タカデッキ を経て毛無山まで、特に迷うような所は無く良い踏み跡が続いていた。南よりの風とな り、毛無山にはガスがかかり山容を望むことができなかった。そのくせ南アルプス北部 は晴れていて良く見える。

【結局毛無山直下にて幕営】
 毛無山頂上はガスの中。ちょうど反対から登ってきた単独の男性に会ったが、いかに も300名山ピークハンターと言うべきような人で、挨拶もせずさっさと元の道を下山し ていってしまった。頂上は幕営好適地だったが、日没まで時間があるので少し稼ごうと 先へ向かった。ところが古い地図を見ていたため長者ガ岳への分岐を通り越して下り過 ぎたと勘違いし、Uターンして登りかえしながら分岐を探すがわからず、雨も降ってき たので毛無山頂上すぐ近くの分岐点へもどってテントを張ることにした。テント内で落 ち着いてアルペンガイドを良く見ると、下部温泉への新しい道は地蔵峠まで下っている ので、Uターンせずもっと先まで下れば良かったことが判る。

年月日 1997年11月3日(月)
天気 晴れ
タイム 幕営地点(5:28)…地蔵峠(6:05/6:10)…雪見岳(7:12/7:20)…猪頭峠(8:06)
…熊森山(8:35/8:50)…湧水峠(9:34/9:40)…長者ガ岳(10:50/11:15)
…天子ガ岳(11:47/11:50)…上佐野(天子湖民宿)(13:22/13:36)
…佐野峠(14:42/14:50)…内船駅(15:49)

富士山のシルエット 毛無山直下の地蔵峠への道より

【朝焼けの富士山のシルエットが美しい】
 冷え込みは弱く快適に眠れた。早朝外を伺うと雨も上がって星空が綺麗、明るくなる 頃出発。途中岩の出た所で眺めが開け、朝焼けの富士山をいろいろ設定を変えてシャッ ターを切ってみるが、うまく写っただろうか。地蔵峠で下部温泉への道を分けて直進、 少し先で左右に下山路を分ける十字路に出る。道標はこの先の道を示していなかった。

【雪見岳は薮がひどくコースの最難所】
 案の定この先は道が悪くなる。刈払いされていないので笹をかき分けて進み、時々倒 木などで荒れて踏み跡がわかりにくい。うっかり踏み跡をはずれると薮にはばまれてル ートを探すのに苦労する。県界標の目印が頼りだ。次のピークに到達すると雪見岳の標 識があり、右にほぼ直角に道が曲がることを示していた。平らな頂上を横切って再び左 に曲がって下降していくのだが、踏み跡もほとんど無くここの薮の突破には大変苦労し た。下りのルートが合っているか心配だったが、県界標識を見いだしてホッとする。鞍 部までの下りも深い笹をかき分けて進まねばならず、距離がはかどらない。

【熊森山からの下りは迷いやすい】
 下り着いた鞍部には猪頭峠の標識有り。尾根の両側も深い薮でここから下ることはで きそうにない。次の熊森山へは、木の枝や倒木がうるさいが、笹の薮は無くなりだいぶ 歩きやすくなった。熊森山頂上にも導標があって長者ガ岳への道を示している。右へ平 らな尾根が続いているがそちらへ入らないよう要注意。さらに熊森山からの下りで、先 行の踏み跡に惑わされて右方向に逸れて下ってしまい、少し登り返した。

天子山塊と富士山
佐野峠から振り返り見ることができる。
【薮道からハイキングコースに】
 この先はだいぶ歩きやすくなり、木の枝がうるさいもののルートに迷うところはほと んど無くなる。湧水峠にはタイムを示した道標あり。毛無山まで300分、長者ガ岳まで 100分となっている。送電線巡視路が合流し、急にすこぶる整備された道になる。鉄塔 と緊急用に使えそうな小屋を過ぎ、しばらく行くと巡視路は下っていき、もとの薮っぽ い道に戻る。時々笹をかき分けながら進むと、ハイキングの子供達のにぎやかな声が聞 こえてきて、長者ガ岳頂上にひょこり到着した。

【薮道の縦走に時間がかかり思親山までは無理だった】
 頂上付近はヒナウチワカエデのオレンジ葉が見頃。小学生含むグループで賑やか。上 空にパラグライダーが飛んできて、手を振っての歓声が上がった。天子ガ岳をピストン してから東海自然歩道を上佐野へ下る。山腹を緩やかに巻いていくやや長い下降路だ。 上佐野から1日3本のバス便は日祝日は運休。二軒ほどある民宿付近で缶ジュースを買 って鋭気を養ってから、佐野峠へ東海自然歩道を登り返す。佐野峠から天子山塊と富士 山を返り見ることができる。さらに思親山へ道が続くが、時間的にも体力的にも厳しい ので今日は止めて峠から内船駅へと下山した。

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